黄道周

黄道周の生涯

黄道周（こう どうしゅう）は、1585年3月9日に生まれ、1646年4月20日に亡くなった明末の文人、能書家です。字は幼平、号は石斎と称しました。漳州府漳浦県銅山の出身で、貧しいながらも多才な人物として知られています。

書家としての才能

黄道周は、書家としても非常に優れており、特に楷書、行書、草書は清健で、鍾繇の書法に学んだとされています。倪元璐や王鐸と並び、明代を代表する書家の一人として名を残しました。

官僚としての道

天啓2年（1622年）に科挙に合格し、進士に及第。庶吉士となり、その後翰林院編修に任命されました。崇禎元年（1628年）には右中允に任じられますが、銭龍錫の減刑を求めたことで崇禎帝の怒りを買い、三級降格の処分を受けました。その後も、時政批判の上疏を行い、免職を経験しています。崇禎9年（1636年）に旧職に復帰しますが、軍督の楊嗣昌が服忌期間中に任命されたことを批判したことで、再び六級降格となります。友人の鄭鄤が崇禎帝の指示で凌遅刑に処された際には、深く悲しみ憤慨しました。崇禎14年（1641年）には、江西巡撫の解学龍の嘆願により許しを乞われましたが、崇禎帝は私情にとらわれて黄道周を拷問し、投獄しました。首輔の周延儒が懇願したことで死罪は免れ、広西へ追放されます。しかし、周延儒の推薦で再び旧職に復帰しますが、崇禎帝に見切りをつけ、自ら辞任しました。

南[[明]]での活躍と最期

崇禎17年（1644年）に崇禎帝が自殺し、弘光帝が南京で即位すると、黄道周は南[[明]]の礼部尚書として仕え、職務に励みました。しかし、翌弘光元年（1645年）に清軍が南京を占領し、弘光帝が捕らえられる事態となります。黄道周は難を逃れましたが、故郷の福建に帰郷しました。その後、福州で鄭芝龍らと共に隆武帝を擁立し、武英殿大学士に任命されます。翌年、江西で義勇兵を募ろうとしましたが、清軍に捕らえられ、南京で処刑されました。最後まで明への忠誠を貫き、降伏を拒否した彼の姿勢は、後世に大きな影響を与えました。黄道周の処刑後、蔡春溶、頼継謹、趙士超、毛玉潔といった4人の弟子も処刑されています。

南[[明]]では、黄道周に文明伯の号が贈られ、忠烈と諡されました。

参考資料

『崇禎長編』
『南[[明]]史』
『明季北略』
『烈皇小識』
* 『漫堂書画跋』

この資料は、黄道周の生涯と業績を理解する上で重要な資料です。

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