黒尾神社

黒尾神社の由緒と歴史

黒尾神社は、宮崎県都城市梅北町に位置する神社です。この神社は、伊邪那美神、火産霊神、金山彦神、金山姫神という四柱の神々を祀っています。境内には、聖寿祈願植樹記念碑や牛馬観音といった、歴史を物語る様々なものが存在します。

創建の背景

黒尾神社の創建は、南北朝時代の永和3年（1377年）に遡ります。当時、九州探題今川了俊の五男である満範が率いる連合軍が、都之城を包囲しました。この戦いにおいて、志布志城から救援に駆け付けた島津氏久が、天ヶ峰の北にあった愛宕宮に戦勝を祈願しました。その結果、蓑原の合戦で勝利を収めた島津氏久は、新たに愛宕社を建立し、黒尾権現と称したと伝えられています。この出来事が、黒尾神社の始まりとなりました。

旧神柱宮位置への遷座

黒尾神社は、明治6年（1873年）1月12日に村社として定められました。当初、神社は現在地の南1キロメートルに位置する北町字黒尾原に鎮座していました。しかし、同年10月末に、この地に存在した神柱宮が、都城島津家の別荘があったとされる現在の場所へと遷座したため、黒尾神社は旧神柱宮の社地へと移されました。さらに、明治18年（1885年）9月には、金御嶽神社を合祀し、現在に至っています。

神柱宮について

神柱宮は、万寿3年（1026年）に、島津荘開発の祖とされる平季基が、伊勢神宮の神託を受け、「速やかにこの地に社を建て祭り、神社の名を神柱と称すべし」との指示に従い、梅北村益貫に創建したと伝えられています。その後、神柱宮は島津荘の総鎮守として、地域の人々から深く崇敬を集めましたが、明治6年（1873年）10月、現在の場所へと遷宮しました。

黒尾神社の歴史的意義

黒尾神社は、その創建の経緯から、戦国時代の武将たちの祈りと、地域の歴史が深く結びついていることがわかります。また、旧神柱宮の社地への遷座は、神社が地域の歴史と人々の生活の中で、重要な役割を果たしてきたことを示しています。これらの歴史的な背景を持つ黒尾神社は、都城市の文化遺産として、現在も地域の人々に大切にされています。

関連事項

神柱宮
平季基
都之城
北郷義久
* 島津氏久

これらの関連事項と合わせて、黒尾神社の歴史をより深く理解することができます。

黒尾神社は、その歴史的背景と、地域の人々の信仰の場として、今後も大切に守り継がれていくことでしょう。

もう一度検索