黒田治之

黒田治之

黒田治之（くろだ はるゆき）は、筑前国福岡藩の第7代藩主です。彼は第8代将軍・徳川吉宗の孫にあたり、第11代将軍・徳川家斉や、福岡藩第9代藩主・黒田斉隆の叔父という родство с сёгунами.

生涯

宝暦2年（1753年）に、御三卿の一つである一橋徳川家の初代当主・徳川宗尹の五男として誕生しました。母は細田時義の娘・由加です。幼名は隼之助と名付けられました。

宝暦13年（1763年）11月、11歳で福岡藩主・黒田継高の養嗣子となり、高満と名乗ります。同時に松平の称号も与えられました。明和元年（1764年）には桜田の藩邸に移り住んでいます。

明和2年（1765年）12月、従兄にあたる第10代将軍・徳川家治に謁見しました。明和3年（1766年）7月には元服し、家治から偏諱を賜り、治之と改名。従四位下侍従、式部大輔に叙任されました。

明和6年（1769年）12月、養父・継高の隠居に伴い家督を相続し、福岡藩の藩主となります。同年12月には筑前守に任じられました。

明和7年（1770年）4月、初めて福岡に入国しました。明和8年（1771年）2月から4月にかけては領内を巡見し、藩政の実情を把握に努めています。また、亀井南冥を登用し、藩政に貢献させました。

明和8年（1771年）8月には、許婚者であったお屋世（黒田重政の娘）が11歳という若さで亡くなるという悲劇に見舞われました。これにより、黒田本家における黒田孝高、黒田長政以来の血筋が絶えることとなりました。

安永元年（1772年）12月、側室・鈴木氏との間に男子が誕生し、養父・継高によって隼三郎と名付けられました。

安永3年（1774年）には、越後国高田城城主・榊原政永の娘・おかめ（亀姫、瑶津院）と婚約しました。この縁組は、黒田長政の二女が榊原忠次に嫁いでいたことに由来します。

安永6年（1777年）9月、わずか6歳で子・隼三郎が死去するという不幸が重なりました。

天明元年（1781年）8月、治之自身も30歳という若さでこの世を去りました。法名は典山紹靖鳳陽院。遺体は崇福寺に葬られています。

幕府には、天明元年の秋に病にかかり、京極高文の弟である高幸（後の黒田治高）を養子とし、同年11月21日に死去したと届け出られました。

治之の遺言により、天明4年（1784年）には学問所が設置され、藩士の教育が奨励されることとなりました。

許嫁・お屋世

明和8年（1771年）8月9日に11歳で死去。同月17日に祥雲寺に葬られ、眞如院月峯妙輝と追号されました。遺髪は高野山正智院と崇福寺に納められています。

子・隼三郎

安永6年（1777年）9月25日に6歳で死去。同月27日に遺体は崇福寺に送られました。眞常院玉峯宗琇と追号され、遺髪は高野山にも納められています。

系譜

正室：亀姫、瑤津院 - 榊原政永の娘
側室：鈴木氏
男子：隼三郎 - 早世
養子：黒田治高 - 京極高慶の七男

もう一度検索