1972年の相撲

1972年の大相撲

1972年の大相撲は、数々の記録や出来事が生まれた激動の一年でした。アマチュア相撲では、隠岐古典相撲大会が初開催されるなど、新たな動きも見られました。

大相撲の主な出来事

1月場所

• - 1月場所初日、北の湖が18歳7ヶ月の史上最年少で入幕を果たしました。また、初日から横綱・北の富士と大関・琴櫻の対戦が組まれ、従来の慣行を破る取り組みとなりました。
• - 8日目には、横綱・北の富士と貴ノ花の取り組みで、北の富士の右手が先についたとして、行司の木村庄之助が貴ノ花に軍配を上げました。しかし、物言いがつき、「かばい手」か「つき手」かで論争となりました。協議の結果、軍配差し違えで北の富士の勝ちとなり、木村庄之助は謹慎処分となりました。
• - 1月場所は、栃東が11勝4敗で優勝しましたが、15日制になってからは最低の成績での優勝となりました。
• - 相撲協会の役員改選では、一門の割り振りにより役員になれない親方の中から「役員待遇」者を設け、各部の副部長に抜擢することになりました。

3月場所

• - 25代木村庄之助が辞表を提出し、当面の間、庄之助は空位となりました。
• - 3月場所12日目、琴櫻と前の山の取り組みが無気力相撲と認定され、両力士の師匠に注意が行われました。これは監察委員会が無気力相撲を認定した初のケースとなりました。
• - 3月場所で2度の軍配差し違えがあった22代式守伊之助に1日の謹慎処分が下り、13日目は史上初の立[[行司]]不在となりました。

5月場所

• - 5月場所初日、先場所途中休場した前の山が大関から陥落し、関脇となりました。

7月場所

• - 7月場所初日、史上初の5関脇が誕生しました。
• - 7月場所では、高見山大五郎が外国出身力士として初めて幕内最高優勝を果たしました。

9月場所

• - 9月場所8日目には、天皇、皇后が観戦されました。
• - 9月場所千秋楽には、皇太子一家が観戦されました。また、貴ノ花と輪島の対戦は、大相撲史上屈指の名勝負として語り継がれています。
• - 番付編成会議で、貴ノ花と輪島の大関同時昇進が決定しました。

11月場所

• - 22代式守伊之助の26代木村庄之助襲名が決定し、伊之助は空位となりました。
• - 11月場所では、琴櫻が優勝し、年6場所制導入後、初めて6場所全てで幕内優勝者が異なるという結果となりました。

本場所の結果

年間最優秀力士賞：貴ノ花満（58勝32敗）
年間最多勝：輪島博（63勝27敗）

この年に生まれた主な力士

• - 玉春日良二（最高位：関脇）
• - 武双山正士（最高位：大関）
• - 土佐ノ海敏生（最高位：関脇）
• - 魁皇博之（最高位：大関）
• - 貴乃花光司（第65代横綱）

この年に亡くなった主な人物

• - 常陽山正治（最高位：十両筆頭）
• - 青葉山徳雄（最高位：前頭4枚目）
• - 鶴ヶ嶺道芳（最高位：前頭2枚目）
• - 山錦善治郎（最高位：関脇）
• - 九州錦正男（最高位：前頭2枚目）

1972年は、大相撲界にとって多くの変化とドラマがあった一年でした。新たなスターの誕生、記録の更新、そして数々の名勝負が、相撲ファンを大いに魅了しました。

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