3.4GHz帯

3.4GHz帯（3.5GHz帯）とは

3.4GHz帯（さんてんよんギガヘルツたい）は、主に携帯電話ネットワークで使用される周波数帯の一つで、3.5GHz帯とも呼ばれます。この周波数帯は、4G（第4世代移動通信システム）のTDD（Time Division Duplex）方式で使用されるバンド42として、世界中で広く利用されています。

概要

4G向けの周波数として国際的に利用が進んだことから、日本国内でも4G向けに確保され、NTTドコモ、ソフトバンク、au(KDDI/沖縄セルラー)といった各携帯電話会社に割り当てられました。しかし、3.4GHz帯は、従来から利用されてきた周波数帯に比べて周波数が高いため、電波が遠くまで届きにくく、面的に広いエリアをカバーすることが難しいという特性があります。そのため、各携帯電話会社は、この周波数帯を単独で使用するのではなく、他の周波数帯と組み合わせて利用することで、効率的なネットワーク構築を目指しています。

また、この周波数帯単独での人口カバー率に関する目標値は設定されていません。これは、他の周波数帯との連携によって、より広範なエリアをカバーすることを目指しているためです。

なお、au(KDDI/沖縄セルラー)とソフトバンクは、この周波数帯の一部を5G（第5世代移動通信システム）に転用することを発表しており、将来的な技術発展を見据えた周波数帯の有効活用が進められています。

利用周波数

各携帯電話会社への具体的な割り当て周波数は以下の通りです。

ソフトバンク
TDD: 3400 - 3440 MHz (40MHz幅)
TDD: 3560 - 3600 MHz (40MHz幅)
NTTドコモ
TDD: 3440 - 3480 MHz (40MHz幅)
TDD: 3480 - 3520 MHz (40MHz幅)
au(KDDI/沖縄セルラー)
TDD: 3520 - 3560 MHz (40MHz幅)

周波数帯に関する注記

3.4GHz帯は、その高い周波数特性から、電波が遠くまで届きにくいため、基地局をより多く設置する必要があるという課題があります。また、建物内部などでは電波が減衰しやすいため、エリア設計には工夫が必要です。この周波数帯を有効活用するためには、他の周波数帯との組み合わせや、基地局の高密度化、MIMO（Multiple-Input Multiple-Output）などの技術導入が重要となります。

関連周波数帯

2.5GHz帯: 日本ではBWA（Broadband Wireless Access）帯域として利用されています。
2GHz帯: 携帯電話の主要な周波数帯の一つです。
1900MHz帯 (≒1.9GHz帯): 米国ではPCSバンドとして知られていますが、日本では2GHz帯の上り帯域やPHS用帯域の一部としても利用されています。
1800MHz帯: 携帯電話の主要な周波数帯の一つです。
1.5GHz帯: 携帯電話の周波数帯の一つです。
900MHz帯: 携帯電話の周波数帯の一つです。
850MHz帯: 米国ではセルラーバンド（CLR）として知られていますが、日本では800MHz帯と呼ぶこともあります。
800MHz帯: 携帯電話の周波数帯の一つです。
700MHz帯: 米国ではSMHバンド、日本ではAPTバンドとして利用されていますが、互換性はありません。

外部リンク

周波数割当結果における2つの「意外点」 - ケータイ Watch

まとめ

3.4GHz帯は、4G LTEネットワークの重要な一部であり、今後も5Gネットワークへの転用も含めて、さらなる活用が期待される周波数帯です。各携帯電話会社は、この周波数帯を効果的に利用するために、技術開発やネットワーク構築に努めています。

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