700年

700年：世界と日本の出来事

700年は、ユリウス暦による閏年です。この年は、世界各地で様々な出来事が発生し、東アジアを中心に大きな変化の時代でした。

世界の出来事

700年は、世界規模で政治的・宗教的な動きが活発だった年でした。まず、カナダのブリティッシュコロンビア州では、エジザ山火山複合体が噴火しました。この噴火は、周辺地域に大きな影響を与えたと考えられます。

北アフリカでは、アルジェリアでムーサ・ビン・ヌザイールがベルベル軍を制圧し、アラブ人に対する抵抗運動が終焉を迎えました。この出来事は、イスラム勢力の支配を確固たるものとした重要な出来事でした。

一方、ペルシア地方では、スィースターンおよびバルチスタン地域で、アブドゥル・マリク・イブン・マーワンに対する反乱が勃発しました。モハンマド・イブン・アラシャトが蜂起を起こし、この地域は動乱の渦に巻き込まれました。

アイルランドでは、アイオナ島の聖アドムナンが、女性と聖職者の関係について記した『カイン・アドムナイン』（アドムナン法典）を、51人の王に受け入れるよう説得しました。この出来事は、当時のキリスト教会における倫理観や社会規範に影響を与えたと考えられます。

日本の出来事

日本においては、700年は文武天皇4年にあたります。この年は、いくつかの重要な出来事が記録されています。

まず、1月15日（旧暦文武天皇3年1[[2月]]20日）には、鋳銭司が設置されました。これは、貨幣経済の発展に大きく貢献する出来事でした。中臣意美麻呂が中心となって、この事業を推進したとされています。

2月1日（旧暦文武天皇4年1月7日）には、新田部皇子が浄広弐を授与されました。浄広弐は、当時重要な官職であり、この授与は、新田部皇子の政治的地位向上を示唆しています。

また、この年には僧道昭の葬儀が行われました。道昭の遺言により火葬が行われたとされており、記録に残る日本最古の火葬として知られています。

主要人物

この年には、歴史に名を残す数多くの著名人が誕生、または亡くなっています。

誕生:

石頭希遷（+790年）：唐の石頭宗の禅僧。中国禅宗の発展に貢献した人物です。
ワシル・イブン・アタ（+748[[年]]）：イスラム神学者。イスラム教の思想や学問の発展に貢献しました。

死没:

道昭（629[[年]]）：法相宗の僧。日本の仏教の発展に貢献した人物です。
明日香皇女（生年不詳）：天智天皇の皇女。皇族として、日本の歴史に名を残しています。
狄仁傑（*630[[年]]頃）：唐の政治家。優れた政治手腕で知られ、唐の繁栄に貢献しました。

700年の暦と紀年法

700年は、ユリウス暦では閏年です。干支では庚子（かのえね）にあたります。日本においては文武天皇4年、皇紀1360年。中国では武周の聖暦3年、久視元年。渤海では大祚栄3年、新羅では孝昭王9年、檀紀3033年と、様々な紀年法が存在しています。

まとめ

700年は、世界的に、そして日本においても、政治・宗教・文化など様々な分野で大きな動きがあった年でした。火山噴火や戦争、宗教改革、政治人事など、様々な出来事が複雑に絡み合い、後の時代へと続く歴史の転換点の一つと言えるでしょう。700年という年を理解することは、世界史、そして日本史を深く理解する上で重要な要素となります。

もう一度検索