Biblio

biblio（ビブリオ）とは

biblioは、東芝（現・FCNT）が開発し、KDDI（au）から発売されたCDMA 1X WIN対応の携帯電話です。型番はTSY01で、電子書籍の閲覧を主目的としたフィーチャーフォンとして登場しました。2009年に発売され、横フルスライド型のQWERTYキーボードを搭載し、長文メールの作成など文字入力に優れていました。

主な特徴

QWERTYキーボードとテンキーの切り替え:
横向きではQWERTYキーボード、縦向きではテンキーとして使用可能。
キーボードは向きに合わせて表示が自動で切り替わる機構を搭載。
キーボードのバックライトには有機ELを採用。
Wi-Fi WINの搭載:
無線LAN接続による高速通信が可能。
パケット定額サービスの通信料を抑制。
Wi-Fi接続はアクセスポイントを問わず利用可能。
LISMO Videoなどの大容量コンテンツを直接ダウンロード。
非公式ながら、PCサイトビューアでFlash動画の再生に対応。
高解像度ディスプレイ:
3.5インチ、480×960ドットのディスプレイ。
au向け端末としては当時最高クラスの解像度。
大容量内蔵メモリ:
7GBの内蔵メモリを搭載（当時au携帯電話で最大）。
外部メモリとしてmicroSDHC/microSDカードに対応。
電子辞書:
19冊の辞書/辞典を内蔵。

サイズと質量

端末のサイズは幅56mm×長さ113mm×奥行17.4mm（最厚部18mm）とコンパクトながら、質量は164gと、当時のau向け音声用端末としては比較的重い部類でした。

沿革

2009年4月: 設計認証を取得。
2009年5月: KDDI、東芝より公式発表。
2009年6月: 全国で発売開始。
2010年5月: 販売終了。
2014年6月: Wi-Fi WINサービス終了。
2016年4月: LISMO Book Storeサービス終了。
[2018年]]3月: [[EZアプリ]などの各種サービス終了。
2022年3月: auの3Gサービス完全終了により利用不可。

主な機能・サービス

電子辞書（19冊の辞書/辞典を内蔵）
カチャブル
フェイク着信

不具合修正・機能追加

発売後、いくつかの不具合修正と機能追加がケータイアップデートにより行われました。

2009年7月: メール表示不具合、アドレス帳削除不具合などを修正。
2009年8月: PCサイトビューアの不具合などを修正。
2009年9月: テレビ番組予約、Wi-Fi関連の不具合を修正。
2009年10月: EZムービー再生の不具合を修正。
2009年12月: ケータイサイト接続の不具合を修正。
2010年6月: auフェムトセルに対応。
2011年4月: 通話品質向上（EVRC-B対応）。
2012年5月: Wi-Fi WIN認証仕様変更に対応。

類似端末・関連情報

類似コンセプト端末:
Amazon Kindle、ソニー・リーダーなどの電子書籍端末
シャープ製・他キャリア向け音声通話端末（SoftBank 922SH、docomo PRO series SH-04Aなど）
Wi-Fi WIN対応端末:
AQUOS SHOT SH006、REGZA Phone T004などのau端末
その他:
ドラマ「相棒 season8」で、神戸尊が本機を使用

まとめ

biblioは、電子書籍閲覧に特化した個性的なフィーチャーフォンでした。QWERTYキーボード、Wi-Fi WIN、高解像度ディスプレイなど当時の先進的な機能を搭載し、多くのユーザーに利用されました。現在はサービスが終了していますが、そのユニークなコンセプトは、今もなお記憶されています。

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