GLP (企業)

GLP（Global Logistic Properties）とは

GLP（Global Logistic Properties）は、物流不動産の開発、管理、運用を主軸とする世界的な投資会社です。2009年にシンガポール政府投資公社によって設立され、不動産、インフラ、金融、テクノロジー分野に投資を行っています。世界17ヶ国で事業を展開し、1,000億ドルを超える資産を運用するグローバル企業として知られています。ブランドスローガンは「Beyond The Best」です。

GLPは、先進的物流施設のプロバイダーとして、3PL、EC大手、小売、食品、アパレル、メーカー、医療など、幅広い業界の企業にサービスを提供しています。AmazonやJD.comなどのグローバルeコマース企業も顧客に抱え、その入居テナント数は1,800社を超えています。また、プライベートエクイティビジネスを通じて、ロボット工学、自動化、ビッグデータ、テクノロジー分野など、「物流テック」企業への投資も積極的に行っています。

沿革

2009年: グローバル・ロジスティック・プロパティーズとしてシンガポール政府投資公社（GIC）等により設立。
2010年: シンガポール証券取引所（SGX）に上場し、不動産会社として史上最大規模のIPOを達成。
2012年: GIC、CIC、CPPIBと共にブラジルの物流施設を購入。東京証券取引所にて、J-REIT「GLP投資法人」が上場し、同セクターで日本最大のIPOを記録。
2015年: 米国の物流ポートフォリオを買収し、米国で2番目に大きな物流不動産所有者となる。
2017年: 欧州と北米に物流施設を持つGazeleyを買収。
2018年: SGXから非上場化し、商号をGLPに変更。プライベートエクイティファンドを設立し、ロボット工学、自動化、ビッグデータ、テクノロジーソリューションへの投資を開始。
2019年: 米国の物流施設をブラックストーンに売却。史上最大の民間不動産取引とされる。
2020年: プライベートエクイティ分野で、消費財サプライヤーのLi & Fungを取得。

日本法人（日本GLP）

日本GLP株式会社は、GLPの日本法人として、日本における物流業界をリードしています。ユーロマネー誌「産業・物流施設デベロッパー最優秀賞」を7年連続で受賞するなど、業界での評価も非常に高いです。

「GLP」および「ALFALINK」ブランドの先進的物流施設を開発しており、全国で約130棟、約980万㎡の施設を開発しています（2021年3月末時点）。日本のファンドマネジメント事業における運用資産額は約2兆5,000億円（2021年3月時点）にのぼります。

沿革

2009年: GLプロパティーズ株式会社として設立し、プロロジスが保有する物流施設の大半を引き継ぐ。
2011年: GLPジャパン・アドバイザーズ株式会社を設立。
2011年: CPPIB（カナダ年金基金）との合弁事業「GLPジャパン・デベロップメント・ベンチャー」を設立。
2011年: CICとの合弁事業「GLPジャパン・インカム・パートナーズI」を通じて物流ポートフォリオを取得。
2012年: 東京証券取引所に最大規模の物流特化型J-REIT「GLP投資法人」を上場。
2013年: グローバル・ロジスティック・プロパティーズ株式会社に商号を変更。
2016年: CPPIBと「GLPジャパン・デベロップメント・ベンチャーⅡ」を設立。
2018年: 社名を「日本GLP株式会社」に変更。
2018年: 「GLP ジャパン・ディベロップメント・パートナーズⅢ（GLP JDP Ⅲ）」を設立。
2020年: 物流特化の日本最大のオープンエンド型私募ファンド「GLP Japan Income Fund（JIF）」を設立。
2021年: 大阪市と連携し、東住吉区で物流施設を軸とした大規模な街づくり開発に参画。
2021年: 株式会社 F-Powerの電力小売事業を譲受する新会社として、株式会社FPSを設立。

日本GLPは、大阪オフィスを大阪市北区に構えています。2010年時点では、日本GLPとプロロジスが日本の物流不動産市場の床面積の51％を供給していました。

「ALFALINK」シリーズ

「ALFALINK」は、GLPが手掛ける超大規模物流施設開発プロジェクトです。プロジェクト全体の延床面積が約90万㎡を超える世界最大規模の物流プロジェクトで、「GLP ALFALINK相模原」「GLP ALFALINK流山」「GLP ALFALINK茨木」「GLP ALFALINK尼崎」などがあります。クリエイティブディレクターの佐藤可士和氏がブランドコンセプトやネーミングを手がけており、レストラン、カフェテリア、ラウンジ、貸会議室、ランニングコース、託児所など、充実した共用施設が特徴です。

物流ソリューション

GLPは、グループ会社の株式会社モノフルを通じて、物流向けソリューション開発を行っています。モノフルは、物流業界の課題解決や多様化するニーズに対応するため、「ロジスティクス・エコシステム」を推進しています。トラック受付/予約サービス「トラック簿」や「配車プラス」、「適材ナビ」などの物流SaaSプロダクトを提供し、物流テックに関するスタートアップ企業へのVC投資も行っています。また、東京大学先端科学技術研究センターの「先端物流科学寄付研究部門」への支援も行っています。

提携・物流 オートメーション支援

GLPは、総合商社の[三井物産]]、トヨタグループの豊田自動織機との合弁会社「プラスオートメーション社」を通じて、物流施設の自動化に向けた最新のロボットサービス]導入を支援しています。[[佐川急便などと災害時連携協定を締結し、BCP（事業継続計画）に注力した施設開発・運営を行っています。また、駐車場管理大手のタイムズ24と予約制駐車場マッチングサービス「B-Times」に関する業務提携も行っています。

物流と街づくり

大阪市東住吉区矢田南部地域における開発事業者に選定され、約188億円の投資で、物流施設、商業施設、公園を一体的に開発する画期的な地域活性化計画を推進しています。

J-REIT運用

GLPグループは、物流施設の運営経験を活かし、投資家の価値最大化に取り組んでいます。日本でのファンドマネジメント事業における運用資産合計額は約2兆5,000億円です。物流特化型J-REIT「GLP投資法人」や、物流特化型オープンエンド型私募ファンド「GLP Japan Income Fund」などを運用しています。

「GLP投資法人」（J-REIT）

GLP投資法人は、東証上場の物流特化型リートで、総資産7,000億円を超える国内最大級のJ-REITです。時価総額も8,600億円を超えています。主な入居テナントとしては、物流会社や通販会社などが挙げられます。

ESG（環境・社会・ガバナンス）/ BCP

GLPは、ESG方針を定め、サステナビリティをビジネス戦略の中核に置いています。太陽光発電システムの導入や環境認証の取得を推進し、2024年までに環境認証の取得割合を80％以上とすることを目指しています。2020年にはJ-REIT初のサステナビリティボンドを発行しました。また、BCPへの対応として、地方自治体と災害協定を締結しており、災害時には近隣住民の避難場所として物流施設を開放しています。

日本の主な施設

「ALFALINK」シリーズ
GLP ALFALINK相模原
GLP ALFALINK流山
GLP ALFALINK茨木
GLP ALFALINK尼崎

「GLP」シリーズ

(その他多数)