MacOS Catalina

macOS Catalinaについて

macOS Catalina（バージョン10.15）は、Appleが開発したmacOSオペレーティングシステムの16番目のメジャーリリースです。2019年6月3日のWWDC 2019で発表され、同年10月8日に一般リリースされました。このバージョンは、macOS Mojaveの後継として位置づけられ、カリフォルニア州のサンタカタリナ島にちなんで名付けられました。

重要な変更点:

「10.x」シリーズの終焉: Mac OS X v10.0以来、約20年にわたり続いた「10.x」シリーズの最後のバージョンとなりました。
サポート終了: 2022年7月20日に最終セキュリティアップデートが提供され、サポートが終了しています。

システム要件

macOS Catalinaをインストールするには、以下のシステム要件を満たす必要があります。

オペレーティングシステム: OS X Mavericks以降
メモリ: 4GB以上
ハードドライブ: 18.5GB以上の空き容量
その他: Apple ID（一部機能）、インターネット接続環境（一部機能）

対応機種:

標準の設定でmacOS MojaveをサポートするすべてのMacが対象です。ただし、一部モデル、特にGPUをアップグレードしてMojaveを使用していたMac Pro（Mid 2010 - 2012）は対象外となります。

MacBook: Early 2015以降
MacBook Pro: Mid 2012以降
MacBook Air: Mid 2012以降
Mac mini: Late 2012以降
iMac: Late 2012以降
iMac Pro: 2017以降
Mac Pro: Late 2013以降

主な機能と変更点

システム関連:

Mac Catalyst: iOS/iPadOSアプリをmacOSに移植しやすくする新しい開発ツールです。これにより、macOSとiOSの両方で動作するアプリケーションの開発が容易になりました。
Gatekeeper: セキュリティを強化するため、Developer IDで署名されたアプリ、インストーラ、カーネル拡張の実行には、Appleの認証が必要となりました。
Activation Lock: Apple T2セキュリティチップ搭載デバイス（iMac Pro、2018 MacBook Pro、Mac mini、MacBook Air、2019 Mac Pro）で、デバイスの不正利用を防ぐため、ドライブの削除が可能になりました。
専用システムボリューム: システムファイルはAPFSで読み取り専用のボリュームに配置され、ユーザーデータと分離されました。これにより、システムのセキュリティと安定性が向上しました。
ボイスコントロール: Siriよりも高度なボイスコマンドが可能になり、デバイス上での処理能力を利用してナビゲーションが改善されました。
Sidecar: iPadをMacのワイヤレス外部ディスプレイとして使用できる機能です。Apple Pencilを併用すれば、ペンタブレットとしても利用可能です。
ゲームコントローラーサポート: PlayStation 4|PlayStation_4のDUALSHOCK 4とXbox Oneのコントローラーに対応し、ゲーム体験が向上しました。

アプリケーション関連:

iTunesの廃止: iTunesが、ミュージック、Podcast、TVの各アプリに分割されました。iOSデバイスの管理はFinderで行うことになりました。
Find My: Find My MacとFind My Friendsが統合され、単一のアプリとなりました。
リマインダー: デザインと機能が改善され、リマインダーへの添付ファイル追加や、Siriによるイベント通知の予測が可能になりました。

削除・変更されたコンポーネント:

32ビットアプリの非対応: 64ビットアプリのみが動作するようになり、32ビットアプリは使用できなくなりました。
デフォルトシェルの変更: ログインシェルとインタラクティブシェルのデフォルトが、Bashからzshに変更されました。ただし、Bashや他のシェルも引き続き利用可能です。
Dashboardの削除: Dashboard機能が削除されました。
スクリプト言語のサポート: Perl、Python 2.7、Rubyの組み込みサポートは残っていますが、将来のバージョンでは手動インストールが必要になる可能性があります。

その他:

プライバシー保護: Apple IDユーザー向けに、サービスごとに異なるメールアドレスを発行する機能が追加され、プライバシー保護が強化されました。
スクリーンタイム: iOSで導入されたスクリーンタイム機能がmacOSでも利用可能になりました。
日本語入力: ニューラル言語モデルが導入され、日本語入力プログラムでの予測変換の精度が向上しました。
HDRビデオ: 2018年以降のMacで、HDRビデオ（ドルビービジョン、HDR10、HLG）の再生がサポートされました。

アップデート情報

macOS Catalinaのアップデートに関する新機能は、リリースノートで確認できます。

参考情報

macOS Catalina - Mac App Store
macOS Catalina - 技術仕様

注意点

macOS Catalinaのサポートは終了しています。セキュリティリスクを避けるため、最新のmacOSへのアップデートをお勧めします。
* 32ビットアプリケーションは動作しないため、必要な場合は代替アプリを探す必要があります。

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