PLY

PLY（ぷらい）は、かつて東芝および東芝モバイルコミュニケーション社（現・FCNT）によって開発され、KDDIおよび沖縄セルラー電話がauブランドで展開していたCDMA 1X WIN（現・au 3G）対応の音声用端末です。製造型番はTSX04で、そのデザインと機能性から一定の支持を得ました。

概要

iidaブランドの第4弾として登場したPLYは、もともとau design projectの一環として2008年に開催された「PLY -ケータイの層-」展に出展されたコンセプトモデルが原型となっています。当初は6層構造でしたが、製品化にあたり5層構造へと変更されました。デザインはプロダクトデザイナー、アートディレクターの神原秀夫氏が担当し、その洗練されたデザインは注目を集めました。

機能面では、同時期に発売されたT003（TS003）とほぼ同等の性能を有していましたが、カメラのCMOSセンサーの画素数やBluetooth、防水機能（IPX5/IPX7等級）には非対応でした。また、KCP+に対応した東芝製端末としては、PLYがオープンアプリプレイヤーを搭載した最後の機種となり、東芝（東芝モバイルコミュニケーション社名義）が製造した最後の音声通話用端末となりました。

歴史

PLYの歴史は以下の通りです。

2009年8月14日：連邦通信委員会（FCC）を通過。
2009年9月9日：KDDIより公式発表。
2009年9月17日：全国一斉発売。
2010年9月：ぷりペイド専用端末としての提供開始。
2011年1月：沖縄地区を除く地域で販売終了。
2011年4月：沖縄地区での販売も終了。
2012年7月22日：L800MHz帯（旧800MHz帯）のサービス停波により、N800MHz帯（新800MHz帯）および2GHz帯での利用に変更。
2022年3月31日：CDMA 1X WIN（au 3G）サービスの終了に伴い、利用不可に。

主な機能・サービス

PLYには、以下のような機能やサービスが搭載されていました。

覗き見防止機能
ダウンロードフォント
電子辞書
カスタマイズキー
au one メール

不具合および新機能の追加

2010年6月24日には、ケータイアップデートにより宅内用小型基地局「auフェムトセル」への対応が追加されました。

補足

PLYのCMやiida calling2の着歌作成サービスには、capsuleの楽曲「Hello」（アルバム『PLAYER』収録）が使用されました。また、iida calling2の着歌音声には、こしじまとしこ（capsule）のデモ音声を除き、VOCALOIDが使用されています。

注

詳しい情報は、以下の外部リンクから確認できます。

外部リンク

au design project

PLYは、デザインと機能性を両立させた携帯電話として、多くのユーザーに利用されました。その洗練されたデザインは、現在でも高く評価されています。

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