SG-43重機関銃

SG-43重機関銃：ソ連が生んだ汎用重機関銃

SG-43重機関銃は、第二次世界大戦中の1943年にソビエト連邦で開発された、7.62x54mmR弾を使用する重機関銃です。ゴリューノフによって設計され、PM1910重機関銃の後継として、その運用を代替する目的で誕生しました。

開発経緯

PM1910重機関銃を更新する計画は以前から存在し、当初はデグチャレフ設計のDS-39重機関銃が採用されました。しかし、DS-39は信頼性に問題があり、1941年には製造が中止されるという経緯がありました。そこで、改めてPM1910を代替するべく開発されたのが、SG-43重機関銃です。

特徴とバリエーション

SG-43は、PM1910重機関銃の車輪付き銃架や三脚、あるいは装甲戦闘車両に搭載して使用されました。その高い汎用性から、様々な派生型が開発されています。

SGM: SG-43の改良型であり、冷却性能向上のために銃身外周にリブが追加されました。また、コッキングハンドルの位置が銃本体後端下側から右側面に変更されています。
SGMT: 戦車の同軸機銃として、装甲戦闘車両の内部に搭載するために開発された改良型です。T-54/55戦車などに搭載されています。
SGMB: こちらも軍用車両に搭載する派生型ですが、SGMTが車両内部に搭載されるのに対し、SGMBはキューポラなどの外部に装着して運用されます。BTR-152装甲兵員輸送車などに装備されました。

運用と実戦

SG-43重機関銃は、ソ連だけでなく、中国や東ヨーロッパ諸国でもライセンス生産されました。朝鮮戦争では朝鮮人民軍や中国人民志願軍が使用し、ベトナム戦争でもベトナム人民軍や南ベトナム民族解放戦線が運用するなど、共産圏の国々で広く使用されました。また、モザンビーク独立戦争ではモザンビーク解放戦線が使用しています。

ソビエト連邦軍では、1961年からPK汎用機関銃に更新される形で退役が進みました。しかし、その堅牢性と信頼性から、現在でも一部地域で使用されている可能性があります。

関連項目

機関銃
重機関銃
PM1910重機関銃
PK

外部リンク

Modern Firearms Gorjunov SG-43 and SGM
* 7.62mm Goryunov Heavy Machine Gun SG-43

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