SoftBank 913SH

SoftBank 913SHは、シャープが開発し、ソフトバンクモバイルが販売したW-CDMA方式の携帯電話端末です。2007年7月に発売され、「FULLFACE」の通称で知られています。

デザインと特徴

913SHの最大の特徴は、世界初となるフルフェイスデザインです。スライド式のボディでありながら、キーが全て下部に格納されており、本体を閉じると全面が液晶画面になるという斬新なデザインが採用されました。このデザインにより、ボディカラーの区別がつかなくなるため、店頭のモックアップでは、液晶画面にボディカラーと同じ色の波が表示されていました。また、液晶画面とキーの間にはセンサーが搭載されており、閉じた状態でもワンセグ、PCサイトブラウザ、ミュージックプレイヤーなどの操作が可能です。センサーが利用可能な状態では、青く光る演出も施されています。

スライド幅は大きいものの、キーの縦幅は狭いという特徴もあります。スペック的にはSoftBank 911SHとほぼ同等ですが、液晶サイズ、サブ液晶の有無、形状、センサーキーの有無、Bluetoothによる音楽送信の可否などの点で違いが見られます。特に、911SHでは不可能だったBluetoothによる音楽送信が可能になった点は大きな進化と言えるでしょう。

PCサイトブラウザに対応しており、横画面でパソコンのようにウェブサイトを閲覧できます。高精細液晶により表示領域が広がり、下り最大3.6MbpsのHSDPA方式「3Gハイスピード」にも対応しているため、快適なウェブ閲覧が可能です。

機能

913SHは、当時の携帯電話としては高機能なモデルでした。主な機能は以下の通りです。

ミュージックプレイヤー
Bluetooth
赤外線通信 (IrDA) (高速赤外線対応)
マイ絵文字
フィーリングメール
カスタムスクリーン
バイリンガル
QRコード読み取り・作成
ドキュメントビューア (Microsoft Word (.doc), Microsoft Excel (.xls), Microsoft PowerPoint (.ppt), PDFデータ (.pdf) のみ)
顔認証機能
国際ローミング非対応

シャア専用モデル

2007年10月22日には、特別モデルとしてシャア専用モデル（G TYPE-CHAR）が発表されました。このモデルは、創通・サンライズ監修、バンダイ全面協力のもとで制作され、プリセットコンテンツやデザインもシャア専用を意識したものが採用されました。また、ガンプラと同じバンダイ・ホビー事業部が制作したシャア専用ザク（頭部）型の充電台が付属するという、ファンにはたまらない仕様となっています。

不具合

913SHには、以下の不具合が報告されています。

2008年7月29日：新着S!メールの受信操作をしないと、新着S!メールが表示されない場合がある。
2008年10月22日：2年以内に液晶画面が全く写らなくなってしまうブラックアウト現象が多数報告。

関連端末

913SHは、以下の端末と関連性があります。

ソフトバンクモバイルの端末一覧
Vodafone 905SH
SoftBank 911SH
SoftBank 912SH
SoftBank 921SH (FULLFACE2)
SoftBank 931SH (AQUOSケータイ FULLTOUCH)
SoftBank 941SH (AQUOSケータイ FULLTOUCH)
SoftBank 945SH (Gはサンライズとタイアップしたガンプラケータイ)
P905iTV（ほぼ同じ構造のスライド式）
W61SA（au初のフルスライド式）
W64SH（AQUOSケータイ初のフルスライド式）
* ワンセグ

913SHは、その革新的なデザインと機能性で、当時の携帯電話市場に大きな影響を与えた一台と言えるでしょう。

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