T-15 (歩兵戦闘車)

T-15 アルマータ

T-15 アルマータ（ロシア語: T-15 Армата）は、ロシア連邦の重歩兵戦闘車両であり、次世代装甲戦闘車両のシリーズに属しています。この車両は、企業側では「オブイェークト149（Т-14 Объект 149）」という名称でも知られており、その姿を初めて一般に披露したのは、2015年のモスクワ戦勝日パレードのリハーサル中でした。当初は砲塔が覆い隠されていたため、実際の姿を目にする機会は限られていました。

設計と開発

T-15は、ロシア連邦軍のアルマータ共通戦闘プラットフォームを基盤とした派生車両の一つです。このプラットフォームは、ロシア陸軍が運用するBMP-2やMT-LBの近代化を目指しており、より高い戦闘能力と効率を提供します。総合的な設計では、兵士の安全を確保し、火力支援を強化するための工夫がされています。

兵装

T-15は、ブーメランク-BM遠隔操作銃塔を搭載しており、これにより兵士は安全な位置から火力支援を行うことが可能です。この銃塔には、30mmの2A42機関砲が装備されており、同軸には7.62mmのPKT機銃も備えています。また、車両の両側面には、コルネット-EM対戦車ミサイルを2発装備したプラットフォームが設置されており、対戦車戦闘においても高い能力を持っています。

機動力

T-15は、T-14戦車と共通のアルマータプラットフォームを使用していますが、車両の設計には独自の工夫が施されています。特に、エンジンは車体の前部に配置されており、これにより車両の動力性能が向上しています。機動性の高い設計により、複雑な戦闘状況においても迅速に対応できます。

防御力

防御力に関してもT-15は非常に優れています。爆発反応装甲や「アフガニト（Афганит）」と呼ばれるアクティブ防護システムが搭載されており、これにより外部からの攻撃に対する防御が強化されています。T-14戦車では発射管が砲塔基部に設置されていますが、T-15では車体の上部側面に配置されている点が異なります。これにより、敵の攻撃に対して高い防御効果を発揮することができます。

比較と特徴

T-15アルマータは、同系列の車両であるT-14戦車やその他の次世代兵器と比較しても、その性能において優れた特長を持っています。特に、特殊な兵装や防御システムの導入により、さまざまな戦闘シナリオに対応できるよう設計されています。ヘリコプターやドローンと連携した現代の戦場において、T-15は重歩兵戦闘車の進化形として位置づけられています。これにより、従来の戦車や装甲車両と比較しても、より効果的な戦闘力を発揮することが期待されています。

T-15アルマータは、新たな戦闘の形を示す装備として、ロシア連邦軍における重火力支援の未来を切り開く存在となるでしょう。

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