卜部

卜部（ぼくぶ）について

卜部（ぼくぶ）は、漢字を部首によって分類したグループの一つで、康熙字典214部首では25番目に位置します。この部首は、2画で構成される部首の中では19番目に分類されます。

概要

「卜」の字は、古代中国において占いのために亀の甲羅を火で焼いた際に生じる亀裂の形を象ったもので、占いの行為そのものを意味します。古代の人々は、この亀裂の形から天の意志を読み取り、吉凶を判断していました。この占いの方法は「亀卜（きぼく）」と呼ばれます。

漢字の偏や旁として使われる場合、「卜」は「うらない」に関わる意味を示す意符として機能します。また、卜部には「卜」の字形を筆画として持つ漢字も分類されます。部首としての「卜」は、漢字によっては2画目が横画となった「⺊」の形で用いられることもあります。

「卜」の字形は一般的に、「丨」の右側に接する形で「丶」が書かれますが、「外」の字に使われる卜部では、「丨」に交差する形で「㇏」が書かれる点が特徴的です。

片仮名の「ト」と「卜」の字形が似ていることから、「ト」の字源を「外」の旁とする説もありますが、現在では「止」の部分を字源とする説が有力とされています。

日本人の姓にも「卜部（うらべ）」や「水卜（みうら）」のように「卜」の字が使われています。

部首の通称

国や地域によって、この部首の通称は異なります。

日本：ぼく、ぼくのと、うらない、と
中国：卜字旁
韓国：점복부（cheom bok bu、うらないの卜部）
英米：Radical Divination

部首字は「卜」です。

中古漢語

中古漢語における「卜」の音韻は以下の通りです。

広韻：博木切
詩韻：屋韻、入声
三十六字母：幫母

現代漢語

現代漢語における「卜」の音韻は以下の通りです。

普通話：ピンイン：bǔ 注音：ㄅㄨˇ ウェード式：pu 3
広東語：Jyutping:buk1
日本語：音：ホク（漢音）・ボク（呉音） 訓：うらなう
朝鮮語：音：복(bok) / 訓：점（cheom、うらない）

例字

卜部に属する代表的な漢字には以下のようなものがあります。

卜・占・外・卢（盧→皿部）・卦・卧
卞・卡・卨
卥・𠧟
* 卤(意味や辞書によって部首が異なる場合があります。西を意味する場合はこの部首に分類されることがあります。)

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