天王台駅

天王台駅 (Tennōdai Station)

天王台駅は、千葉県我孫子市柴崎台一丁目にある、東日本旅客鉄道（JR東日本）常磐線の駅です。常磐快速線と常磐緩行線の2つの運行系統が停車します。駅番号は快速線がJJ09、緩行線がJL31です。

歴史

1970年（昭和45年）
2月23日：我孫子・取手間に新駅設置が決定。
4月20日：起工式が行われました。
1971年（昭和46年）
4月16日：改札において修祓式が執り行われました。
4月20日：日本国有鉄道（国鉄）の駅として開業。橋上駅舎と1面2線のホーム（現在の緩行線ホーム）の利用を開始しました。
1980年（昭和55年）11月6日：快速下り線が新ホームに切り替えられました。
1981年（昭和56年）2月16日：快速上り線が新ホームに切り替えられ、快速線新ホームが全面利用開始。従来のホームは緩行線ホームとして改良工事が行われました。
1982年（昭和57年）
1月：緩行線ホームが改築されました。
11月15日：我孫子 - 取手間が複々線で開業しました。
1986年（昭和61年）5月：みどりの窓口が開設されました。
1987年（昭和62年）
3月：快速電車の15両編成化に対応するため、ホームの90m延伸工事（我孫子方45m、取手方45m）を実施しました。
4月1日：国鉄分割民営化に伴い、東日本旅客鉄道（JR東日本）の駅となりました。
1988年（昭和63年）
3月13日：ダイヤ改正により中距離の普通列車が停車するようになりました。
4月：我孫子駅の管轄から独立し、初代駅長が就任しました。
1993年（平成5年）4月23日：自動改札機が設置され、供用が開始されました。
1998年（平成10年）12月25日：改札内にエスカレーターが設置されました。
2001年（平成13年）
11月18日：ICカード「Suica」の利用が可能になりました。
12月21日：北口にエレベーター・エスカレーターが設置されました。
2002年（平成14年）12月13日：南口にエレベーター・エスカレーターが設置されました。
2006年（平成18年）6月2日：みどりの窓口の営業を終了し、指定席券売機が導入されました。
2009年（平成21年）3月：1・2番線（快速）ホームにエレベーターが設置されました。
2023年（令和5年）12月14日：3・4番線（各駅停車）ホームで、スマートホームドアの使用が開始されました。

開業の経緯と停車扱い

常磐線が開業した当初は、我孫子駅と取手駅の間に駅はありませんでした。通勤五方面作戦の一環として常磐線の取手以南を複々線化する際、我孫子駅の東方に車両基地（松戸車両センター我孫子派出所）を設置することになりました。車両基地設置の見返りとして、近隣の宅地化への対応や、車両基地に出入りする運転士の通勤手段の確保などの目的で、新駅が設置されることになりました。

当初は「新我孫子駅」という仮称で工事が進められていましたが、近隣の成田線東我孫子駅との混同を避けるため、駅所在地（当時の我孫子市大字柴崎字天王裏）の小字名から「天王」を取り、台地を示す「台」を付けた「天王台駅」として開業しました。その後、市の土地区画整理事業により、「天王台」は駅の南側の地名となっています。

開業時は我孫子駅 - 取手駅間がまだ複線で、快速線しかなかったため、快速電車のみが停車していました。当時は現在の緩行線ホームの位置にホームがあり、その北側に快速線を新設する予定でしたが、ホームを設置する予定はありませんでした。複々線化完成後は快速が通過する予定でしたが、1973年に国鉄から出された計画を知った我孫子市が、不便になることを理由に対策委員会を設け、市議会でも国鉄への要望決議案が可決されました。1974年8月には、住民組織による「天王台駅快速電車停車確保連合会」が発足し、快速停車運動が起こりました。1978年3月8日、国鉄は快速電車の停車に必要な駅乗降場の増設経費を地元で負担することを条件に合意したため、新たに快速線にもホームが設けられることになり、快速停車駅として存続することになりました。下り快速線のホームがやや傾斜しているのは、この経緯によるものです。また、緩行線ホームにある倉庫状の構造物は、かつての階段で、現在の駅員室付近に降り口がありました。

このような経緯から、後に中距離の普通列車も停車するようになりました。2004年10月16日以降は、普通列車も「快速」と案内されるようになりました。そのため、日中は複々線完成後も我孫子駅 - 取手駅間は快速線のみで十分に運行できるため、各駅停車は朝夕以外は我孫子駅までの運転となり、各駅停車は朝夕の一部しか当駅に発着しません。この経緯について詳しくは複々線化の沿革と問題を参照してください。

日中の本数に関しては、長らく各駅停車よりも多く、7 - 8本（中距離列車含む）程度ありました。しかし、2005年7月9日のダイヤ改正で設定された特別快速の通過、2006年3月18日のダイヤ改正での快速電車の本数見直しと成田線直通への振替などにより、停車本数は1時間あたり5本まで削減されました。その後、2014年3月15日のダイヤ改正で、我孫子駅 - 綾瀬駅間の各駅停車が1時間あたり6本に増発されましたが、日中は当駅に乗り入れないため、上野駅 - 取手駅間では停車本数が最も少なくなりました。

2021年3月13日のダイヤ改正で、土曜・休日ダイヤ（年末年始期間含む）は常磐緩行線の運転がなくなり、平日ダイヤのみ発着する形となりました。

駅構造

島式ホーム2面4線を有する地上駅です。緩行線（各駅停車）と快速線が1面ずつ使用しています。快速線ホームには、ホーム階と改札コンコース階を結ぶ階段、エスカレーター、エレベーターが設置されています。

緩行線ホームは、緩行線が平日朝夕のみの運転であるため、それ以外の時間帯は閉鎖されます。また、改札階からの階段・エスカレーター（車椅子対応）は東側（取手方）のみに設置されており、エレベーターは設置されていません。

柏駅が管理し、JR東日本ステーションサービスによる業務委託駅です。お客さまサポートコールシステムが導入されており、早朝はインターホンによる案内となります。橋上駅舎を有しており、内部には自動券売機、多機能券売機、指定席券売機、自動改札機が設置されています。駅舎からは南北に出入口がありますが、南口の方が利用者が多く、構えも立派です。北口には跨線橋が伸びています。駅前広場は南北どちらにも整備されていますが、南口側の方が大きく、北口側は小さいです。

利用状況

2023年度（令和5年度）の1日平均乗車人員は15,984人です。

駅周辺は戸建てが中心の新興住宅地が広がっています。駅前には雑居ビルもあります。

駅構内の施設

快速線ホームには立ち食いそば・うどん店の「弥生軒」があります。改札外のコンコースにはKIOSKがあります。

隣の駅

東日本旅客鉄道（JR東日本）

常磐線（快速）
■特別快速：通過
■■快速：我孫子駅 (JJ08) - 天王台駅 (JJ09) - 取手駅 (JJ10)
常磐線（各駅停車、平日朝夕時間帯のみ運転）
我孫子駅 (JL30) - 天王台駅 (JL31) - 取手駅 (JL32)

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