審配

審配 (しんぱい)

審配（しんぱい、? - 204年）は、中国後漢時代末期に活躍した武将であり、彼の忠義と剛毅さが評判でした。彼の字は正南で、冀州魏郡陰安県出身。審配は、兄の子である甥の審栄を持っていました。

略歴

審配は若い頃から「忠烈なる慷慨の士」として名を馳せ、堅固な節義の持ち主とされました。彼は田豊と共に冀州牧の韓馥に仕官していましたが、二人の剛直な性格のため、周囲からは疎ましがられました。初平2年（191年）、袁紹が韓馥の支配する冀州を奪った際、審配と田豊は袁紹に招かれ、重用されることになりました。田豊は冀州別駕に、審配は冀州治中として任命され、袁紹の幕府で活動し始めます。

建安4年（199年）、曹操に対する戦略について、審配は郭図と共に短期決戦を提唱しましたが、田豊や沮授と対立しました。この戦略は、建安5年（200年）の官渡の戦いで失敗し、審配の家族の二人が曹操に捕らえられる結果となってしまいました。

その後、審配は孟岱や蔣奇から讒言され、一時危機に立たされましたが、同僚の逢紀の弁護により窮地を逃れました。建安7年（202年）、袁紹の死により後継者問題が発生し、審配は袁紹の三男である袁尚を支持したため、彼と袁譚との対立が深まります。

決死の防戦

建安9年（204年）2月、袁尚が平原を攻撃している間に曹操が鄴を攻めようと動きました。この時、審配は鄴の守備を任され、蘇由と共に指揮を執っていましたが、蘇由は袁尚に叛く決断をしました。審配は潜在的な裏切りを察知し、蘇由との戦闘に持ち込み、彼の逃亡を阻止しました。

曹操の軍勢は鄴を包囲し、攻撃を開始しました。審配は彼らの攻撃に対抗し、地下道での攻撃に備えて塹壕を掘りました。しかし、曹操の軍に裏切り者が加わり、審配はその隙を突かれて非常に厳しい状況に陥ります。

その後、曹操は兵糧攻めを行い、鄴の中で多くの者が餓死していく中で、審配は抵抗を続けました。7月には袁尚が援軍を送るも、途中で曹操に攻撃を受け、失敗に終わりました。城内の士気は低下し続け、審配は最後の抵抗を試みますが、捕らえられ、最終的に曹操に引き渡されました。

至高の忠節を示した審配は、曹操からの誘いを拒絶し続けました。しかし、彼の仲間の裏切りによって最終的には処刑される運命に。

評価

審配は忠義を尽くした一方で、権力に溺れていたという評価もあります。孔融は彼を「尽忠の臣」と称賛しましたが、荀彧は反論し、彼を無策だとも指摘しました。三国志演義においても彼は忠義の士として描かれています。最期には彼の忠節は多くの人々に感嘆を呼び、語り草となっています。

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