徳川ミュージアム

徳川ミュージアム：水戸徳川家の歴史と文化に触れる

徳川ミュージアムは、茨城県水戸市見川にある博物館で、水戸徳川家に伝来した貴重な美術品や古文書を収蔵・展示しています。旧称は彰考館徳川博物館で、2011年に現在の名称に変更されました。

概要

水戸藩第2代藩主であり、『大日本史』の編纂を始めた徳川光圀に関する資料をはじめ、歴代水戸藩主に由来する品々が展示されています。館内は3つの展示室に分かれており、第一展示室では常設展、第二・第三展示室では特別展が開催されています。庭園には多くの木々が生い茂り、散策を楽しむことができます。また、喫茶室「ガーデンテラス」では、開館時間中いつでも休憩できます。『大日本史』の編纂を行った彰考館を起源とする彰考館文庫の資料庫も敷地内にあります。

文化財

徳川ミュージアムには、数多くの重要文化財が収蔵されています。主なものとして、以下のものがあります。

ドチリーナ・キリシタン（吉利支丹版西暦一六〇〇年）
施氏七書講義巻第四十　問対上（金沢文庫本）
周易正義（自巻第五至第九（金沢文庫本）
大燈国師墨蹟　法語元弘二年孟夏
日本書紀神代巻　上下
服飾類（徳川家康譲品） - 白地葵紋檜葉草花模様辻ヶ花染胴服、紺地葵紋菊唐草丸模様辻ヶ花染小袖などの服飾品一括

これらの文化財は、水戸徳川家の歴史と文化を伝える貴重な資料として、大切に保存・展示されています。

公益財団法人徳川ミュージアム

徳川ミュージアムは、公益財団法人徳川ミュージアムによって運営されています。この法人は、水戸徳川家が有する資料を広く社会に公開することを目的として設立されました。文化財の調査・研究・整理・保存、博物館と史跡の管理運営を通じて、大日本史編纂の精神を普及し、日本の文化向上に寄与することを目指しています。

沿革

1967年：水戸徳川家13代当主徳川圀順により、水戸徳川家に伝わる古文書や道具類約3万点、および徳川光圀の隠居先である西山荘が、財団法人水府明徳会に寄付される。
1977年：14代当主徳川圀斉により、古文書、道具類の展示施設として徳川博物館（現・徳川ミュージアム）が開館。
2011年：公益財団法人徳川ミュージアムに改組。

東日本大震災の影響

2011年の東日本大震災では、水戸徳川家墓所の石垣が崩壊、西山荘も大きな被害を受けました。復興には多額の費用が必要となり、財団は寄付金募集を行いました。

設置・管理施設

徳川ミュージアム（旧・彰考館徳川博物館）
西山荘 - 光圀隠居所、国指定史跡・名勝
瑞龍山 - 水戸徳川家累代の墓所、国指定史跡
彰考館レファレンスルーム（旧・東京レファレンスルーム） - 現在は休止中

徳川ミュージアムは、水戸徳川家の歴史と文化に触れることができる貴重な施設です。ぜひ一度、足を運んでみてください。

関連項目

偕楽園
弘道館
彰考館
徳川黎明会
徳川記念財団

外部リンク

* 公益財団法人 徳川ミュージアム　公式サイト

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