摩周駅

摩周駅の概要

摩周駅（ましゅうえき）は、北海道川上郡弟子屈町朝日1丁目に位置する、JR北海道の釧網本線に属する駅です。駅番号はB64で、事務管理コードは▲111609となっています。この駅は北海道の観光名所である摩周湖へアクセスするため、多くの観光客が訪れる場所として知られています。

歴史

摩周駅は1929年8月15日に、鉄道省の釧網本線が標茶駅から弟子屈駅へ延伸されたとき、弟子屈駅として開業しました。開業当初から一般駅としての役割を担い、浜釧路機関庫弟子屈駐泊所及び人力転車台も設置されました。その後、1936年には駅舎の改築が行われ、1937年には駐泊所が釧路機関区標茶支区として扱われました。1968年から業務が委託化されるなど、時代と共に様々な変遷を経てきました。

1987年の国鉄分割民営化時に、JR北海道に継承され、1990年11月20日に現在の摩周駅に名称変更されました。この変更は、観光地である摩周湖の知名度を生かして観光客を呼び込む狙いがありました。

駅構造

摩周駅は、2面3線を有する地上駅で、ホームは単式と島式の構造です。かつては貨物ホームや多くの側線も整備されていました。ホーム間の移動は跨線橋を利用して行われます。現行の駅舎は1990年に改築され、木造平屋建てです。総工費約8,300万円のうち、約4,500万円は弟子屈町が負担しました。駅舎の外観は北欧風で、摩周岳をイメージした三角屋根が特徴です。

この駅は社員配置の駅であり、みどりの窓口も設置されています。釧網本線の運行管理も行っており、夜間滞泊も行なっています。駅舎内には地域の商店が出店し、観光案内所も設けられるなど、観光客にとって便利な施設が充実しています。

駅弁と特産品

摩周駅では、駅弁の提供も行われています。代表的なものには「摩周の豚丼」「摩周の牛丼」「摩周のジンギスカン丼」があり、冬季は注文販売に切り替わり、5分ほどの待ち時間が必要です。また、1983年頃まではしいたけを使用した駅弁も販売されていました。

利用状況

摩周駅は弟子屈町の中心駅として、多くの利用者に利用されています。年間の乗降人員は変動していますが、駅の重要性が伺えます。駅近くには、観光案内所や飲用温泉が引かれた施設もあり、観光客の利便性が考慮されているのも魅力です。

駅周辺

駅周辺には商店街が広がっており、土産物店が軒を連ねています。また、駅前には摩周湖をイメージしたモニュメントがあり、夏期には夜間に「摩周湖ブルー」にライトアップされます。さらに、源泉掛け流しの足湯「ぽっぽゆ」や、飲用の温泉も駅舎内に設けられていて、訪れた観光客が地域の温泉を楽しむことができます。

道の駅摩周温泉や弟子屈町役場、各種銀行、商業施設も近接しており、交通の便が良い地域となっています。

映画との関わり

この駅は映画『遥かなる山の呼び声』の重要なシーンでも登場します。主演の高倉健さん演じるキャラクターが、網走刑務所に送られる前に訪れる様子が描かれ、多くの映画ファンにも知られています。

隣の駅

京都旅客鉄道（JR北海道）釧網本線沿いに位置しており、隣接する駅には美留和駅と南弟子屈駅があります。このように摩周駅は地域の交通拠点として重要な役割を果たしています。

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