アウグスト・ハイスマイヤー
アウグスト・フリードリヒ・ハイスマイヤーは、1897年1月11日に生まれ、1979年1月16日に亡くなった、ナチス・ドイツの親衛隊（SS）高官です。最終階級は親衛隊大将（SS-Obergruppenführer）であり、親衛隊本部やハイスマイヤー親衛隊大将本部（ナポラ学生教育担当部署）の長官を歴任しました。また、ナチス党の全国女性指導者（Reichsfrauenführerin）であったゲルトルート・ショルツ＝クリンクと結婚していました。
ハイスマイヤーは、ゲラーゼンで農民の子として誕生しました。学校を卒業後、第一次世界大戦が開戦した1914年8月にプロイセン王国軍に入隊しました。1916年8月6日には予備役中尉に昇進しています。1917年6月までは歩兵部隊に所属し、その後は補給部隊の将校やアサルト部隊の指揮官を経て、1918年3月には飛行部隊に配属されパイロットとなりました。大戦中には一級鉄十字章、二級鉄十字章を受章しています。
戦後、ハイスマイヤーは義勇軍（フライコール）に参加するとともに、法律を学びました。1925年1月30日には国家社会主義ドイツ労働者党（ナチス党）に入党（党員番号21,573）し、1925年から1928年までは突撃隊（SA）に所属し、ゲッティンゲンの突撃隊の指揮を執りました。彼はナチ党の南ハノーファー大管区におけるSA組織を構築した功績者とされ、1928年10月から1930年にかけて南ハノーファー大管区の大管区指導者代理に任命されました。
1930年12月17日には親衛隊（SS）に入隊（隊員番号4370）。1933年3月の総選挙で国会議員に当選しました。親衛隊上級地区「中央」（SS-Oberabschnitt "Mitte"）や親衛隊上級地区「ライン」（SS-Oberabschnitt "Rhein"）の指導者を務めました。1935年5月から1940年10月初めまでは親衛隊本部（SS-Hauptamt）の長官として、ハインリヒ・ヒムラーを補佐しました（1940年にはゴットロープ・ベルガーと交代）。この間、1936年2月にはナポラの監督官に任命されました。1936年11月9日には親衛隊大将に昇進。1939年9月からは親衛隊の上級親衛隊地区「東方」（SS-Oberabschnitt "Ost"）の指導者や「シュプレー」親衛隊及び警察高級指導者（Höheren SS und Polizeiführer "Spree"）に任じられ、ベルリン・ブランデンブルク地域の監督を行いました。
1940年には「ハイスマイヤー親衛隊大将本部局」（Hauptamt Dienststelle SS-Obergruppenführer Heißmeyer）が創設され、その本部長に就任しました。この機関は、ナポラの生徒に対する軍事教育・思想教育を担当する部署でした。
1940年8月5日には強制収容所総監（Inspekteur der Konzentrationslager）に就任しました。この職はもともとテオドール・アイケSS中将が務めていましたが、彼が第3SS装甲師団を率いて出征したため、リヒャルト・グリュックスSS大佐が代行していました。しかし、グリュックスの階級が低すぎたため、代わりにハイスマイヤーが強制収容所総監と親衛隊髑髏部隊司令官に就任することになったとされています。しかし、1942年に強制収容所が親衛隊経済管理本部の管理に移されたため、再びリヒャルト・グリュックスSS少将にその地位を譲りました。
1944年11月14日には武装親衛隊大将位が授与されました。大戦末期の1945年4月には、国民[[突撃隊]]やヒトラー・ユーゲントからなる「ハイスマイヤー戦闘団」の司令官となり、シュパンダウの飛行場防衛にあたりました。
ドイツ敗戦後、ハイスマイヤーは妻とともにヴィート侯爵夫人パウリーネの計らいでベーベンハウゼン城に匿われましたが、1948年2月29日にフランス占領地区のテュービンゲン近くで逮捕されました。3年の懲役刑に処され、所有物を没収された後、釈放後はシュヴェービッシュ・ハル郡で暮らし、西ドイツ・コカコーラのボトリング工場の取締役を務めました。シュヴェービッシュ・ハルで死去しました。
階級
1916年8月18日：予備役少尉
1927年-1928年4月：大管区指導者代理
1931年1月9日：親衛隊曹長
1931年4月1日：親衛隊少尉
1931年10月26日：親衛隊少佐
1932年3月21日：親衛隊大佐
1932年10月6日：親衛隊上級大佐
1933年11月20日：親衛隊少将
1934年2月28日：親衛隊中将
1936年11月9日：親衛隊大将
1940年：局長
1944年7月1日：警察大将
1944年11月19日：武装親衛隊大将
受章
鉄十字章
1914年版
一級
二級
戦功十字章
剣付
一級（1943年11月18日）
二級（1943年10月30日）
ブラウンシュヴァイク功労十字章（Braunschweigisches Verdienstkreuz）
五級
戦傷章
1918年版
黒章
航空観測士官章
1938年10月1日記念メダル（1939年）
略章「プラハ城」
1938年3月13日記念メダル（1938年）
名誉十字章前線戦士章（1934年）
金枠党員章
ナチ党勤続章
銀章
銅章
ブラウンシュヴァイク突撃隊集会章（1931年）
全国消防団名誉章
一級(1937年)
オリンピック勲章
一級オリンピック勲章（1936年）
SAスポーツ章
銅章
親衛隊名誉短剣
親衛隊全国指導者名誉長剣
親衛隊名誉リング（1937年12月1日）
親衛隊私服ピン（1,981番）
親衛隊冬至祭燭台（1935年12月16日）
古参党員袖章（1934年2月）
生涯
ハイスマイヤーは、ゲラーゼンで農民の子として誕生しました。学校を卒業後、第一次世界大戦が開戦した1914年8月にプロイセン王国軍に入隊しました。1916年8月6日には予備役中尉に昇進しています。1917年6月までは歩兵部隊に所属し、その後は補給部隊の将校やアサルト部隊の指揮官を経て、1918年3月には飛行部隊に配属されパイロットとなりました。大戦中には一級鉄十字章、二級鉄十字章を受章しています。
戦後、ハイスマイヤーは義勇軍（フライコール）に参加するとともに、法律を学びました。1925年1月30日には国家社会主義ドイツ労働者党（ナチス党）に入党（党員番号21,573）し、1925年から1928年までは突撃隊（SA）に所属し、ゲッティンゲンの突撃隊の指揮を執りました。彼はナチ党の南ハノーファー大管区におけるSA組織を構築した功績者とされ、1928年10月から1930年にかけて南ハノーファー大管区の大管区指導者代理に任命されました。
1930年12月17日には親衛隊（SS）に入隊（隊員番号4370）。1933年3月の総選挙で国会議員に当選しました。親衛隊上級地区「中央」（SS-Oberabschnitt "Mitte"）や親衛隊上級地区「ライン」（SS-Oberabschnitt "Rhein"）の指導者を務めました。1935年5月から1940年10月初めまでは親衛隊本部（SS-Hauptamt）の長官として、ハインリヒ・ヒムラーを補佐しました（1940年にはゴットロープ・ベルガーと交代）。この間、1936年2月にはナポラの監督官に任命されました。1936年11月9日には親衛隊大将に昇進。1939年9月からは親衛隊の上級親衛隊地区「東方」（SS-Oberabschnitt "Ost"）の指導者や「シュプレー」親衛隊及び警察高級指導者（Höheren SS und Polizeiführer "Spree"）に任じられ、ベルリン・ブランデンブルク地域の監督を行いました。
1940年には「ハイスマイヤー親衛隊大将本部局」（Hauptamt Dienststelle SS-Obergruppenführer Heißmeyer）が創設され、その本部長に就任しました。この機関は、ナポラの生徒に対する軍事教育・思想教育を担当する部署でした。
1940年8月5日には強制収容所総監（Inspekteur der Konzentrationslager）に就任しました。この職はもともとテオドール・アイケSS中将が務めていましたが、彼が第3SS装甲師団を率いて出征したため、リヒャルト・グリュックスSS大佐が代行していました。しかし、グリュックスの階級が低すぎたため、代わりにハイスマイヤーが強制収容所総監と親衛隊髑髏部隊司令官に就任することになったとされています。しかし、1942年に強制収容所が親衛隊経済管理本部の管理に移されたため、再びリヒャルト・グリュックスSS少将にその地位を譲りました。
1944年11月14日には武装親衛隊大将位が授与されました。大戦末期の1945年4月には、国民[[突撃隊]]やヒトラー・ユーゲントからなる「ハイスマイヤー戦闘団」の司令官となり、シュパンダウの飛行場防衛にあたりました。
ドイツ敗戦後、ハイスマイヤーは妻とともにヴィート侯爵夫人パウリーネの計らいでベーベンハウゼン城に匿われましたが、1948年2月29日にフランス占領地区のテュービンゲン近くで逮捕されました。3年の懲役刑に処され、所有物を没収された後、釈放後はシュヴェービッシュ・ハル郡で暮らし、西ドイツ・コカコーラのボトリング工場の取締役を務めました。シュヴェービッシュ・ハルで死去しました。
キャリア
階級
1916年8月18日：予備役少尉
1927年-1928年4月：大管区指導者代理
1931年1月9日：親衛隊曹長
1931年4月1日：親衛隊少尉
1931年10月26日：親衛隊少佐
1932年3月21日：親衛隊大佐
1932年10月6日：親衛隊上級大佐
1933年11月20日：親衛隊少将
1934年2月28日：親衛隊中将
1936年11月9日：親衛隊大将
1940年：局長
1944年7月1日：警察大将
1944年11月19日：武装親衛隊大将
受章
鉄十字章
1914年版
一級
二級
戦功十字章
剣付
一級（1943年11月18日）
二級（1943年10月30日）
ブラウンシュヴァイク功労十字章（Braunschweigisches Verdienstkreuz）
五級
戦傷章
1918年版
黒章
航空観測士官章
1938年10月1日記念メダル（1939年）
略章「プラハ城」
1938年3月13日記念メダル（1938年）
名誉十字章前線戦士章（1934年）
金枠党員章
ナチ党勤続章
銀章
銅章
ブラウンシュヴァイク突撃隊集会章（1931年）
全国消防団名誉章
一級(1937年)
オリンピック勲章
一級オリンピック勲章（1936年）
SAスポーツ章
銅章
親衛隊名誉短剣
親衛隊全国指導者名誉長剣
親衛隊名誉リング（1937年12月1日）
親衛隊私服ピン（1,981番）
親衛隊冬至祭燭台（1935年12月16日）
古参党員袖章（1934年2月）
もう一度検索
【記事の利用について】
タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。
【リンクついて】
リンクフリーです。