ウェイン・ファリス

ホンキー・トンク・マン: ウェイン・ファリスのプロレスキャリア

ウェイン・ファリス（Roy Wayne Farris）は、1953年1月25日にアメリカ・テネシー州メンフィスで生まれました。彼はプロレスラーとしてキャリアをスタートし、特にホンキー・トンク・マン（The Honky Tonk Man）として知られています。彼のビジュアルスタイルは、エルヴィス・プレスリーを模したもので、リーゼントとジャンプスーツが特徴です。ファリスは、そのユニークなキャラクターと卓越したマイクパフォーマンスによって、プロレス界での地位を確立しました。

来歴

1970年代後半、ファリスは本名のウェイン・ファリスでプロレスデビューを果たします。彼はブロンドヘアを持ち、タッグチーム「ブロンド・ボンバーズ」を結成し、AWA南部タッグ王座を獲得するなど、早くから才能を発揮しました。その後、プエルトリコや全日本プロレスにも出場し、新たな経験を積み重ねていきます。特に、全日本での試合では、アブドーラ・ザ・ブッチャーやブルーザー・ブロディなどの名レスラーと対戦しました。

1983年にはカナダのスタンピード・レスリングで活動を開始し、エルヴィスを模するキャラクターであるホンキー・トンク・ウェインに変身します。この期間中、彼はダイナマイト・キッドやブレット・ハートなどと激しい抗争を繰り広げることで知られ、1986年には北米ヘビー級王座を奪取しました。

WWFでの成功

1986年、ファリスはWWF（現在のWWE）と契約し、ホンキー・トンク・マンとして名前を変えました。彼はジミー・ハートをマネージャーに迎え、ヒールキャラクターとして活躍しました。特筆すべきは、1987年にリッキー・スティムボートからWWFインターコンチネンタル・ヘビー級王座を獲得し、454日間も王座を保持したことです。この記録は長らく破られず、2023年にグンターによって更新されるまで語り継がれました。

王座在位中、ファリスは数々の有名なレスラーに挑戦し、防衛戦を行いました。ところが、1988年にはアルティメット・ウォリアーとの試合でタイトルを失いました。その後はダスティ・ローデスとの抗争を経て、グレッグ・バレンタインとのタッグチーム「リズム&ブルース」を結成しますが、少しずつ業界内での地位が下がっていきました。

復帰と活動の変遷

1991年にWWFを離脱したファリスは、インディー団体で活動後、1994年にはWCWに移籍しました。彼はリトル・リチャードを真似たキャラクターと共に、一時期の栄光から遠ざかります。しかし、1997年にWWFに復帰し、ビリー・ガンのマネージャーとして活動を再開しました。

2001年にはロイヤルランブルにサプライズゲストとして出場した後も、時折WWFのイベントに顔を出し続けました。2008年にはサイバー・サンデーでサンティーノ・マレラの挑戦を受けるなど、現役レスラーとしての面影を残しています。加えて、2009年にはWWEの殿堂入りを果たし、プロレス界での足跡を確固たるものにしました。

得意技とタイトル

ファリスは「シェイク・ラトル&ロール」と呼ばれる独特のフィニッシュ技を持ち、エルヴィス・プレスリーの曲名にちなんで名付けた技を使用しました。また、「ギター・ショット」などの技もあり、彼のマイクパフォーマンス同様、観客を楽しませる場面が多く見られました。

数々のタイトルを獲得し、特にAWA南部タッグ王座やWWFインターコンチネンタル・ヘビー級王座の獲得は評価されています。彼のキャリアにおける影響力は、今なお多くのファンに語り継がれています。

最後に

ウェイン・ファリス、またの名をホンキー・トンク・マンは、彼の魅力と才能により、アメリカのプロレス界で不動の地位を築いてきました。彼のパフォーマンスは、今でも多くのファンに愛され続けています。

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