カウペンス (空母)

カウペンス (USS Cowpens, CV/CVL-25)

カウペンスは、アメリカ海軍のインディペンデンス級航空母艦の4番艦です。艦名は、アメリカ独立戦争におけるカウペンスの戦いに由来します。「マイティ・モー (The Mighty Moo)」という愛称で親しまれました。

起工から就役まで

当初は軽巡洋艦ハンティントン (USS Hunttington, CL-77) として1941年11月17日にニュージャージー州カムデンのニューヨーク造船所で起工されました。1943年1月17日、ウィリアム・ハルゼー中将の娘であるマーガレット・H・スプルーアンスによって命名・進水。同年5月28日、R. P. マコーネル艦長の指揮下で就役しました。その後、同年7月15日に空母 (CVL-25) へ艦種変更されました。

太平洋戦争での活躍

1943年8月29日にフィラデルフィアを出港し、9月19日に真珠湾に到着しました。太平洋戦争においては、以下の作戦に参加しました。

1943年：ウェーク島攻撃、マーシャル諸島攻略作戦（ミリ環礁、マキン環礁、クェゼリン環礁、ウォッジェ環礁への攻撃）。
1944年：マーシャル諸島攻略作戦、トラック島攻撃、マリアナ諸島攻撃、ホーランジア攻撃支援、パラオ、ヤップ島、ウルシー環礁、ウォレアイ環礁攻撃。マリアナ沖海戦では多数の敵機を撃墜。パラオ攻略作戦事前攻撃、モロタイ島上陸支援、ルソン島攻撃。沖縄及び台湾の日本軍基地攻撃、台湾沖航空戦では、被雷により大破した重巡洋艦「キャンベラ」と軽巡洋艦「ヒューストン」への航空支援を実施しました。スリガオ海峡海戦では残存日本艦隊を追撃する僚艦のため艦載機による偵察を行いました。フィリピン海域での戦闘ではルソン島への艦載機攻撃を繰り返しました。コブラ台風に遭遇し、格納庫甲板で火災が発生しましたが、乗組員の迅速な対応により消火されました。
* 1945年：リンガエン湾上陸支援作戦、台湾、ルソン、インドシナ海岸、香港-広東地域、沖縄への攻撃、硫黄島上陸部隊の支援、関東地区への攻撃、沖縄攻撃。サンペドロ湾で空母「レキシントン」と「ハンコック」と合流し、ウェーク島を攻撃、日本本土に対する最終攻撃では、東京、呉を始め、本州、北海道の様々な都市に対して艦載機による攻撃を行いました。

戦後

終戦後、東京湾に留まり、日本の残存艦艇や飛行場に対する写真偵察任務、戦時捕虜収容所への供給任務を行いました。また、復員兵輸送のマジック・カーペット作戦で真珠湾、グアム、沖縄への二度の航海を行いました。

1946年12月3日にメア・アイランドで予備役となり、1947年1月13日に退役しました。その後、1959年5月15日に航空機輸送艦 (AVT-1) として艦種変更されましたが、同年11月1日に除籍され、スクラップとして売却されました。

受章

カウペンスは第二次世界大戦での戦功により、海軍部隊章および12の従軍星章を受章しました。

その他

カウペンスは、その愛称「マイティ・モー」が示すように、太平洋戦争において重要な役割を果たした航空母艦でした。その艦載機は、数多くの作戦で敵艦船や基地を攻撃し、勝利に大きく貢献しました。戦後の復員兵輸送作戦も、その歴史に欠かせない出来事です。

この記事はアメリカ合衆国政府の著作物であるDictionary of American Naval Fighting Shipsに由来する文章を含んでいます。

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