クリスタルグリッターズ

クリスタルグリッターズ：輝ける競走馬と種牡馬の生涯

クリスタルグリッターズ（Crystal Glitters、1980年5月30日 - 2002年12月5日）は、アメリカ合衆国で生まれた競走馬にして、後に名種牡馬として名を馳せるサラブレッドです。その華麗なる競走生活と、種牡馬としての成功、そして日本競馬への貢献について、詳細に見ていきましょう。

華々しいデビューとフランスでの活躍

1982年8月10日、フランスのタンカルヴィユ賞でデビューを果たしたクリスタルグリッターズは、見事初勝利を飾ります。続くサラマンドル賞（G1）では3着と惜しくも勝利を逃したものの、エクリプス賞（G3）で重賞初制覇。その後、幾つかのG2、G3競走では上位入賞を果たせませんでしたが、1983年4月24日、プール・デッセ・デ・プーラン（G1）で2着と好成績を収めました。そしてアイリッシュ2000ギニー（G1）4着を経て迎えたイスパーン賞（G1）で、念願のG1初制覇を成し遂げます。このレースでは、主戦騎手であるアルフレッド・ジベール騎手ではなく、イヴ・サンマルタン騎手との初コンビで勝利を掴みました。

1983年以降は幾つかレースに出走するものの勝利には届かず、1984年3月3日のエドモンブラン賞（G3）で再び勝利を収めます。そして6月24日、ジベール騎手とのコンビで再びイスパーン賞を制し、見事連覇を達成しました。しかし、同年8月26日、アメリカのバドワイザーミリオンステークス（G1、後のアーリントンミリオンステークス）に出走したのを最後に、競走馬としての生涯を閉じます。その年のフランス年度代表馬に選出されるなど、フランス競馬史にその名を刻みました。

種牡馬として日本競馬に貢献

1985年からフランスで種牡馬となり、1988年には日本へ輸出されました。クリスタルグリッターズは、フランスと日本の両方でG1競走優勝馬を輩出するなど、その繁殖能力の高さを証明しました。リーディングサイアーのトップ10入りを果たすなど、日本競馬にも大きな貢献を果たしました。2002年に日本で死亡するまで、多くの名馬の父として、日本の競馬界を支え続けました。

主な産駒

クリスタルグリッターズは数多くの優秀な競走馬を産み出しました。その中でも特に有名な産駒を以下に挙げます。

アブクマポーロ：川崎記念2回、帝王賞、東京大賞典など、数々の重賞競走を制した名馬。
アルファキュート：サファイヤステークス、中山牝馬ステークス優勝。
テイエムジャンボ：京都記念、京都金杯優勝。
ハードクリスタル：東海ステークス、ブリーダーズゴールドカップ優勝。
マチカネフクキタル：菊花賞、京都新聞杯、神戸新聞杯優勝。
カペルマイスター(Capel Meister)：スイスダービー優勝。
* ディアドクター(Dear Doctor)：アーリントンミリオンステークス優勝。

さらに、ブルードメアサイアー（母方の父）としても活躍し、カルストンライトオ（スプリンターズステークス、アイビスサマーダッシュ2回優勝）、オウリエット(Auriette)（ゲイムリーハンデキャップ優勝）、コンソリデーター(Consolidator)（ブリーダーズフューチュリティステークス優勝）、ベルエセレブル(Belle Et Celebre)（サンタラリ賞優勝）、カズサライン（ファルコンステークス優勝）など、多くの活躍馬を輩出しました。

クリスタルグリッターズの功績

クリスタルグリッターズは、競走馬としてフランスでG1競走を制覇し、フランス年度代表馬に輝くなど、輝かしい実績を残しました。種牡馬としては、フランスと日本でG1馬を輩出し、リーディングサイアー上位にランクインするなど、日本競馬に多大な貢献をしました。その優れた遺伝子を受け継いだ産駒たちは、日本の競馬界を彩り続け、クリスタルグリッターズは、競走馬、そして種牡馬として、競馬史に名を残す偉大な存在となりました。 その功績は、長く語り継がれることでしょう。

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