チャールズ・オースティン

チャールズ・ジョン・オースティン：海軍少将の生涯

サー・チャールズ・ジョン・オースティン（Sir Charles John Austen, 1779年6月23日 - 1852年10月7日）は、18世紀末から19世紀半ばにかけて活躍したイギリス海軍の軍人であり、バス勲爵士でもあります。彼はフランス革命戦争とナポレオン戦争という激動の時代に勇敢に戦い、その功績が認められ、最終的には海軍少将の地位にまで昇進しました。

生涯

海軍入隊まで

1779年、チャールズ・オースティンはジョージ・オースティン牧師の末っ子として誕生しました。彼は5人の兄と2人の姉を持つ大家族の一員であり、五兄のフランシスも海軍に入隊し、元帥にまで上り詰めました。また、彼の次姉は、イギリス文学史に名を残す有名な作家、ジェイン・オースティンです。

チャールズは幼い頃から海軍に憧れ、1791年に海軍兵学校に入校しました。1794年9月には、フリゲート艦「ダイダロス」で見習士官としての任務を開始。その後、「ユニコーン」や「エンディミオン」といった艦にも乗り組み、経験を積みました。「ユニコーン」乗艦中には、オランダのブリッグ「コメット」やフランスの44門フリゲート「トリビューヌ」、そしてフランスの輸送艦「ヴィユ・ドリアン」の拿捕作戦を支援するなどの功績を挙げました。

「エンディミオン」に転属後、オランダの戦列艦「ブルートゥス」をヘレフートスライスに追い込む作戦に貢献。この功績により、1797年に海尉に昇進し、スループ艦「スコーピオン」に配属されました。「スコーピオン」での任務は長期間に及び、その間にオランダのブリッグ「クーリエール」を拿捕しました。その後、オースティンは「タマー」に移り、アルヘシラス港外で頻繁に小砲艦や私掠船との交戦を経験しました。

1800年4月、「エンディミオン」に再び配属されたオースティンは、ある時、わずか4人の部下と共に強風の中を小舟で出港し、149人を乗せた18門艦「シピオ」に乗り込み、見事に拿捕に成功しました。翌日、「エンディミオン」が完全にこの艦を拿捕するまで、オースティンは「シピオ」を掌握し続けました。その後、チャールズ・パジェット艦長の指揮下で数々の功績を挙げたオースティンは、海軍本部からコマンダーへの昇進を命じられ、1804年10月10日にはスループ艦「インディアン」の指揮官に任命されました。

指揮官として

「インディアン」の指揮官として5年間を北アメリカ艦隊で過ごした後、1810年5月10日には74門艦「スウィフトシュア」の艦長に就任しました。当時、「スウィフトシュア」はボルラス・ウォーレンの旗艦でした。同年9月には「クレオパトラ」に乗り換え、1811年11月から1814年9月まで、ノアを拠点とする「ナムール」の艦長を務めました。この艦はトマス・ウィリアムズの旗艦でした。その後、36門フリゲート「フェニックス」の指揮を任され、百日天下終結後には、「アンドーンテッド」や「ガーランド」と共に、アドリア海で勢力を拡大していると見られるナポリ軍の捜索のため、戦隊の指揮官として派遣されました。ナポリ軍を降伏させた後は、ブリンディジの封鎖に参加。「フェニックス」は、1816年2月20日にスミルナで座礁するという不運に見舞われました。これは、案内人の指示を無視したことが原因でした。

1826年6月2日、オースティンは46門艦「オーロラ」の指揮官に任命され、次席司令官としてジャマイカ駐留地に赴任しました。ここでは、奴隷貿易の阻止に尽力し、多くの奴隷船を捕獲するなどの戦功を挙げました。「オーロラ」の指揮官を2年半務めた後、1828年12月に同艦は退役しました。その後、エドワード・コルポイズがオースティンを自身の旗艦の艦長に指名したため、北アメリカ及び西インド諸島艦隊（旧北アメリカ艦隊）で「ウィンチェスター」に乗務しましたが、1830年12月に事故で負傷し、本国に送還されることとなりました。回復後、任務に復帰したオースティンは、1838年に「ウォータールー」に配属。1840年8月28日には恩給が支給されました。オースティンは「ウォータールー」で地中海を航海し、1840年11月3日のアッコ砲撃戦で功績を挙げ、同年12月18日にはバス勲章を授与されました。その後、「ウォータールー」は帰国し、1841年6月に退役しました。

提督昇進とビルマでの死

1846年には少将に昇進し、1850年1月14日には東インド・中国艦隊の司令官に任命され、翌日には提督旗を掲げて出港しました。第二次英緬戦争ではイギリス遠征軍を率いましたが、1852年10月7日、73歳でコレラのためピイで亡くなりました。1852年4月30日、オースティンの功績はインド総督のダルハウジー侯爵ジェイムズ・ブラウン＝ラムゼイによって称えられ、ラムゼイはオースティンの死に対する哀悼の意を公式記録に残しました。遺体はトリンコマリーに埋葬されました。

家族

オースティンは、バミューダの前法務官の末娘であるフランシス・パーマーと1807年に結婚しました。2人の間には3つ子が生まれましたが、1814年にフランシスが亡くなった後、フランシスの姉であるハリエットと再婚し、4人の子供をもうけました。そのうち2人が男子であり、そのうち1人は父の跡を継いで海軍に入隊しました。

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