ドコモケータイdatalink

ドコモケータイdatalinkとは

ドコモケータイdatalinkは、NTTドコモが提供していた、FOMA（3G携帯電話）とパソコンを接続してデータ管理を行うための無償ソフトウェアです。FOMA用USB接続ケーブルを介してパソコンとFOMAを接続することで、電話帳、スケジュール、メール、画像データなどのバックアップや編集、管理を行うことができました。

概要

以前は、携帯電話メーカーごとに異なるデータリンクソフトが提供されており、異なるメーカーの機種間ではデータの互換性がありませんでした。しかし、2006年10月にドコモから、メーカーを問わずデータ管理が可能な共通ソフトウェアとして「ドコモケータイdatalink」が提供開始されました。このソフトは無償で利用できましたが、FOMA用USB接続ケーブルは別途購入する必要がありました。

主な機能

ドコモケータイdatalinkは、単なるデータバックアップだけでなく、以下のような多様な機能を提供していました。

電話帳のバックアップと編集: 電話番号、メールアドレス、プッシュトーク、グループ、絵文字、画像などをパソコン上で編集・管理できます。Microsoft OutlookやOutlook Expressとの連携も可能でした。
スケジュール管理: 携帯電話とパソコン間でスケジュールを同期できます。また、その日にやり取りしたメールや撮影した写真も表示可能で、行動履歴を把握できました。
メールのバックアップと編集: iモードメール（受信、送信、未送信）をパソコンに取り込み、編集や新規作成が可能でした。作成したメールは携帯電話の送信BOXにインポートし送信できました。
画像データの管理: 撮影した画像を一覧表示し、フォルダ単位で管理できます。スライドショー機能も搭載されており、待ち受け画面の作成やデジカメ写真の編集も可能でした。
ブックマーク、テキストメモの編集: 携帯電話に登録しているブックマークやテキストメモの編集、新規追加ができました。
iモーション、トルカ、メロディ、ドキュメントの管理: iモーション、トルカ、メロディ、ドキュメントなどのデータをパソコンに取り込み、携帯電話に書き戻すことができました。
現在地通知先の編集: 携帯電話に登録している現在地通知先をパソコンで編集、追加できました。

これらの機能は、スマートフォンやPDAの同期ソフトに近いものがあり、Microsoft Outlookとの連携など、ビジネスシーンでも有用な機能でした。

利用方法

1. ドコモケータイdatalinkの公式サイトからソフトウェアをダウンロードし、パソコンにインストールします。
2. FOMA用USB接続ケーブルでパソコンと携帯電話を接続します。
3. ソフトウェアが携帯電話の機種を認識し、必要なドライバーをダウンロードします。
4. パソコンと携帯電話双方に認証パスワードを入力し接続を完了させます。これで、データの同期やバックアップが可能になります。

注意点

著作権保護されたデータは取り込みができません。
機種によっては利用できない機能があります。
電話帳のCSV形式でのエクスポートは、ドコモWebメールでは利用できませんでした。
Microsoft Outlookとの連携は、直接同期ではなく、datalinkソフトに取り込んだデータをインポート・エクスポートする形でした。

提供終了

ドコモケータイdatalinkのソフトウェア提供、サポート、および公式サイトは2015年6月30日をもって終了しました。

対応OSと対応機種

対応OS

Windows 2000 Pro（SP4）日本語版
Windows XP（SP2）日本語版
Windows Vista 日本語版
Windows 7 日本語版
Windows 8 日本語版
Windows 7と8は64bit版にも対応

対応機種

「NOKIA製品」「BlackBerry 8707h」「BlackBerry Bold」「BlackBerry Bold 9700」「hTc Z」「M1000」「SIMPURE L」「SIMPURE N」「F1100 HT1100」「HT-01A HT-02A」「HT-03A」「SC-01B」「T-01A」「T-01B」「Xperia」「LYNX（SH-10B）」「らくらくホンシンプル」を除く、900i以降に発売されたFOMA端末。
上記以外の機種は、それぞれ独自のPC同期ソフトとUSBケーブルが同梱されていました。
NOKIA PC Suite（NOKIA製品）
MOTORORA Desktop Suite（M1000）
BlackBerry Desktop Manager（BlackBerry）
Microsoft ActiveSync （Windows携帯）

対応USBケーブル

FOMA充電機能付 USB接続ケーブル 02
FOMA充電機能付 USB接続ケーブル 01
FOMA USB接続ケーブル

まとめ

ドコモケータイdatalinkは、FOMAユーザーにとって非常に便利なツールでした。パソコンで携帯電話のデータを管理、編集できることで、より効率的な利用が可能になりました。現在は提供終了していますが、その利便性は当時の携帯電話ユーザーにとって大きなものでした。

ドコモケータイdatalinkソフトの提供終了について
ドコモケータイdatalink

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