バランギニアンとは？意味をやさしく解説

バランギニアン (Valanginian)

バランギニアンは、約1億4020万年前から1億3640万年前にかけての期間を特徴とする、白亜紀の地質時代の一つです。この名称は1853年にÉdouard Desorによって初めて使われ、スイスの小さな町バランギンの名前に由来しています。

層序の定義

バランギニアンの下限は、繊毛虫の一種であるCalpionellites darderiが初めて出現する地層によって判定されます。しかし、2009年時点で国際的な規範となるGSSP（国際境界模式層断面と断面上のポイント）はまだ決定されていません。これに対し、上限はアンモナイトの一種であるAcanthodiscusが見つかる層に基づいています。

期間の細分化

バランギニアンは通常、前期と後期に分けられます。この区分は、アンモナイトの一種であるSaynoceras verrucosumが初めて現れる海進の層によるものです。バランギニアンは、テチス海が存在していた地域において、主に以下の5つの層に分けられます：
1. Criosarasinella furcillata
2. Neocomites peregrinus
3. Saynoceras verrucosum
4. Busnardoites campylotoxus
5. Tirnovella pertransiens

これらの層は、新しい地層から古い地層へと遡る形で配置されています。

古生物の生息時代

この時期には、様々な恐竜や鳥類が地球上に生息していました。以下は、バランギニアン時代に見られた古生物の一部です：

鳥類 (Aves)

- ガロルニス (Gallornis)
- ウィレイア (Wyleyia)

竜盤目 (Saurischia)

- 獣脚亜目 (Theropoda)

- キンナレエミムス (Kinnareemimus)
- 生息時代：白亜紀前期バランギニアンからオーテリビアン
- 発見地：タイ
- ンクウェバサウルス (Nqwebasaurus)
- ファエドロロサウルス (Phaedrolosaurus)
- シンジャンゴベナトル (Xinjiangovenator)

- 竜脚形亜目 (Sauropodomorpha)

- アルゴアサウルス (Algoasaurus)
- ゼノポセイドン (Xenoposeidon)

鳥盤目 (Ornithischia)

- 装盾亜目 (Thyreophora)

- ヒラエオサウルス (Hylaeosaurus)
- クラテロサウルス (Craterosaurus)
- パラントドン (Paranthodon)
- ウエロサウルス (Wuerhosaurus)

- 鳥脚亜目 (Ornithopoda)

- フルグロテリウム (Fulgurotherium)
- 発見地：オーストラリア
- イグアノドン (Iguanodon)
- 発見地：ヨーロッパ、北アメリカ
- カングナサウルス (Kangnasaurus)
- 発見地：南アフリカ
- ランジョウサウルス (Lanzhousaurus)
- 発見地：中国
- ヴァルドサウルス (Valdosaurus)
- 発見地：イングランド

翼竜目 (Pterosaulia)

- ロンコデクテス (Lonchodectes)
- プテロダウストロ (Pterodaustro)

- 発見地：アルゼンチン、チリ

ワニ形上目 (Crocodylomorpha)

- ダコサウルス (Dakosaurus lapparenti)
- エナリオサウルス (Enaliosuchus)
- マキモサウルス (Machimosaurus)

バランギニアン