バリー・ダーソウ

バリー・ダーソウは、1959年10月6日生まれ、ミネソタ州ミネアポリス出身のアメリカ人プロレスラーです。エディ・シャーキーの元でトレーニングを積み、様々なリングネームとキャラクターでプロレス界を席巻しました。

初期のキャリアとクラッシャー・クルスチェフ

地元ミネアポリスでトレーニング後、カナダのスタンピード・レスリングでキャリアをスタートさせました。1983年からは、クラッシャー・ダーソウとしてMSWAに登場し、ランバージャックをイメージしたヒールとして活躍。その後、ロシア人ギミックのクラッシャー・クルスチェフに変身し、ニコライ・ボルコフとのタッグで頭角を現しました。NWAのフロリダ地区では、1984年にジム・ナイドハートとのタッグでUSタッグ王座を獲得しています。

ザ・ラシアンズでの活躍

1985年からは、NWAミッドアトランティック地区に参戦し、イワン・コロフ、ニキタ・コロフとのロシア人ユニット「ザ・ラシアンズ」の一員として活躍。特にニキタ・コロフとのタッグは、ロード・ウォリアーズとの激しい抗争を繰り広げ、観客を熱狂させました。同年には、NWAミッドアトランティック・ヘビー級王座も獲得しています。

1986年には、ザ・ラシアンズとして全日本プロレスに2度来日。ジャンボ鶴田&天龍源一郎の鶴龍コンビや、ジャパンプロレスの長州力&アニマル浜口とも対戦し、日本のファンにもその名を刻みました。同年、イワン・コロフとのタッグで、新設されたミッドアトランティック版USタッグ王座の初代王者にも輝いています。

デモリッションでの成功

1987年、WWF（現WWE）に移籍し、デモリッション・スマッシュとして、デモリッション・アックスとのタッグチーム「デモリッション」を結成。圧倒的なパワーと存在感でWWF世界タッグ王座を3度獲得し、トップタッグチームとしての地位を確立しました。アックスの離脱後は、デモリッション・クラッシュをパートナーにチームを牽引しました。

リポマンへの変身とコミカルなヒール

デモリッション解散後、1991年からはリポマンという新たなギミックで登場。黒いアイマスクで顔を隠し、債務者から車を盗むという設定で、卑劣ながらもコミカルなヒールとして人気を集めました。車の牽引ロープやスチールホイールを凶器として使用するなど、徹底したキャラクター設定も話題を呼びました。テッド・デビアスやIRSと共闘し、ロディ・パイパーのインターコンチネンタル王座に挑戦するなど、ストーリーを盛り上げました。

WCW、インディー団体での活動、そしてWWEへの復帰

1993年にWWFを離脱後、WCWにブラックトップ・ブリーとして参戦。その後は、インディー団体を転戦し、WCWにもゴルファーギミックで登場しました。2000年には、日本のインディー団体「世界のプロレス」に来日し、スーパー・デストロイヤー21号としても活躍しました。

2001年のレッスルマニアX-Seven、2007年のRAW15周年大会では、リポマンとしてWWEに登場し、往年のファンを沸かせました。その後もインディー団体への参戦を続け、2010年代もデモリッションとしてアックスとのタッグを復活させ、各地で試合を行いました。

得意技と獲得タイトル

バリー・ダーソウの得意技には、リポマン時代に使用していたクロウバー（逆片エビ固め）、クローズライン、エルボー・ドロップ、ペンデュラム・バックブリーカーなどがあります。

数々のタイトルを獲得しており、主なものとしては、WWF世界タッグ王座（3回）、NWAミッドアトランティック・ヘビー級王座、NWA USタッグ王座などが挙げられます。

バリー・ダーソウは、その多彩なキャラクターと確かな実力で、プロレス史に名を残す名レスラーの一人です。

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