プロレスリングEVE

プロレスリングEVE

プロレスリングEVE（Pro-Wrestling EVE）は、イングランドを活動拠点とする女子プロレス団体です。「EVE」という名称は「Energy Victory Excellence」の頭文字から取られています。

歴史

団体は2010年5月8日、イングランド東部のサフォークで産声を上げました。旗揚げ以来、年数回のペースで定期的に興行を開催しています。イギリス国内だけでなく、ヨーロッパ各地から多くの選手がリングに上がっており、国際的な顔ぶれが特徴です。また、アメリカのSWAといった北米のプロレス団体とも業務提携を結んでおり、WWEやインパクト・レスリング（旧TNA）といったメジャー団体での活躍経験を持つ北米の選手も招聘し、試合を行っています。

特に日本の女子プロレス団体との交流は深く、多くの選手が往来し、互いのタイトルを争うなど密接な関係を築いています。そのきっかけの一つとなったのが、2011年10月に行われた日本のインターネット番組「19時女子プロレス」との合同企画です。これを機に、女子プロレス団体のアイスリボンとの間で団体対抗戦が実現しました。

2012年には、当時のEVE王者であったアルファ・フィーメルが日本のスターダムに参戦し、最高峰のベルトであるワールド・オブ・スターダム王座に挑戦しました。同年11月には、ケイ・リー・レイが日本のJWP認定無差別級王座保持者であったさくらに挑戦するなど、EVEの選手が日本の主要タイトルに絡む機会が増えました。また、ケイ・リー・レイは我闘雲舞やJWPの興行にも出場しています。同じく11月には、アイスリボンからプロレスリング我闘雲舞に移籍したさくらえみが、JWP女子プロレスの米山香織と共にEVEのリングに登場。さくらは自身の持つJWP認定無差別級王座を防衛すると共に、EVE王座を獲得するという快挙を成し遂げました。さらに、元TNA女子ノックアウト王者であるアンジェリーナ・ラブもこの時期に参戦しています。

2013年3月17日、アルファ・フィーメルが再びスターダムのリングに上がり、ワールド・オブ・スターダム王座に挑むと、見事これを奪取しました。また、フィーメルは日本のDDTプロレスリングの大会にも出場しています。同年4月には、さくらえみとEVE王座を巡って激戦を繰り広げたニッキー・ストームが来日。JWPの大会でさくらとタッグを結成したほか、WNC（レッスルイング・ニュー・クラシック）のリングにも上がりました。

2015年5月17日、ニッキー・ストームは再びスターダムに参戦し、ワンダー・オブ・スターダム王座への挑戦を果たしています。近年も日本との交流は続いており、2019年1月14日には、スターダム所属の林下詩美がEVEインターナショナル王座を獲得しました。また、同年4月19日には、東京女子プロレスを退団してフリーで活動していた優宇が入団するなど、日本の選手がEVEに所属する例も生まれています。

タイトル

プロレスリングEVEは、以下の主要なタイトルを認定しています。

EVE王座
EVEインターナショナル王座
* EVEタッグ王座

これらのタイトルを巡って、世界中の多様なバックグラウンドを持つ選手たちが熱戦を展開しています。

参戦経験のある主な選手

これまでにEVEのリングには、アルファ・フィーメル、アンジェリーナ・ラブ、ケイ・リー・レイ、ニッキー・ストームといった海外の著名な選手に加え、さくらえみ、里村明衣子、DASH・チサコ、豊田真奈美、橋本千紘、林下詩美、優宇、里歩、山下実優、ハイパーミサヲといった日本の実力派選手も多数出場しています。

国際的なネットワークを活かし、様々なスタイルの女子プロレスが集結する場として、プロレスリングEVEは独自の地位を確立しています。

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