ポール・ローマ

ポール・ローマ：華麗なる技巧派レスラーの軌跡

ポール・ローマ（本名：ポール・セントパニ）は、1960年4月29日生まれ、ニューヨーク州ケンジントン出身のアメリカ人プロレスラーです。1980年代から1990年代にかけて、WWF（現WWE）やWCWなどの主要団体で活躍しました。

若き日の飛躍：ヤング・スタリオンズ

1984年にWWFでデビュー後、下積みを経て1987年にジム・パワーズとのタッグチーム、ヤング・スタリオンズを結成。WWF期待の若手ベビーフェイスとして、ドリーム・チームやデモリッションといった強豪チームに挑み、その名を高めました。

ダイナマイト・キッドに影響を受けたスピーディーでキレのあるファイトスタイルは、体格差をものともせず、観客を魅了しました。

ヒールターンとパワー&グローリー

1990年、スリックをマネージャーに迎えヒールに転向。大型パワーファイター、ハーキュリーズとのタッグチーム、パワー&グローリーを結成します。このチームは、体格もファイトスタイルも対照的な組み合わせでありながら、お互いの持ち味を生かした連携で、ハート・ファウンデーション、リージョン・オブ・ドゥーム、ザ・ロッカーズなどの強豪チームと激しい抗争を繰り広げました。1991年にはSWSに初来日し、日本のファンにもその勇姿を見せました。

WCWでの活躍とタッグ王座戴冠

WWF離脱後、ボクサーへの転身を経て、1993年にWCWと契約。ダスティ・ローデスのブッキングにより、リック・フレアー率いるフォー・ホースメンに加入します。同年、アーン・アンダーソンとのタッグでWCW世界タッグ王座を獲得しました。

その後、プリティ・ポール・ローマと名乗り、かつてのWWFの先輩であるポール・オーンドーフとのタッグチーム、プリティ・ワンダフルを結成。WCW世界タッグ王座を2度獲得し、その実力を改めて証明しました。

晩年と引退後

WCW解雇後は、インディー団体を転戦。ドイツのCWAにも参戦し、世界ミドル級王座を争いました。1998年に引退後は、コネチカット州ブリッジポートでジムを経営。2006年には、CCWのコミッショナーに就任し、オーンドーフとのプリティ・ワンダフルを再結成させるなど、プロレス界との関わりを保ちました。

ポール・ローマの得意技

ドロップキック
パワースラム
ダイビング・エルボー・ドロップ
ダイビング・ボディ・プレス（パワー&グローリー時代は、ハーキュリーズとの合体技"パワー・プレックス"をフィニッシュとしていた）

獲得タイトル

WCW世界タッグ王座：3回（w / アーン・アンダーソン×1、ポール・オーンドーフ×2）
CWA世界ミドル級王座：1回
IAWヘビー級王座：3回
IAWタッグ王座：3回（w / リポマン、ハーキュリーズ、アレックス・ローマ）

ポール・ローマは、その華麗な技巧とタッグでの活躍で、多くのプロレスファンを魅了しました。彼の残した功績は、プロレス史に刻まれています。

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