ムアンスラートターニー郡

ムアンスラートターニー郡

ムアンスラートターニー郡は、タイ南部、スラートターニー県に位置する郡（アムプー）であり、同県の県庁所在地（ムアン）です。スラートターニー、またはスラタニとも呼ばれます。

名称

「スラートターニー」という名称は、1915年にラーマ6世（ワチラーウット王）によって命名されました。その意味は「良い住民の住む街」です。それ以前は「バーンドーン」という名前で知られていました。バーンドーンは現在、スラートターニー県に面する海域の名前として「バーンドーン湾」という形で使われています。

歴史

1897年のチャクリー改革によって地方行政が改革され、現在のチャイヤー郡やカーンチャナディット郡を含む地域が、当時「バーンドーン」と呼ばれていたスラートターニーに行政の中心が置かれました。1915年にはラーマ6世によってスラートターニー郡に改名されました。さらに1938年には、県庁所在地と県の名前を一致させるという政府の政策により、ムアンスラートターニー郡と改名されました。

また、スラートターニーはサレジオ会による布教が行われた南部のカトリックの中心地でもあり、ローマ・カトリック教会の司教区であるスラートターニー教区が1969年に設置されています。

地理

スラートターニーはバーンドーン湾に面し、ターピー川が形成したデルタ地帯に位置しています。国道401号線が東西に走り、市街地の外環を形成し、東はカーンチャナディット郡、西はプンピン郡と接続しています。また、南には国道44号線が通り、クラビー方面へと続いています。

気候

気候はサバナ気候に属し、1月から4月にかけてが乾季、10月と11月が雨季となります。バンコクと比較すると雨季の期間が約2ヶ月ほど長くなっています。

経済

スラートターニーは、タイランド湾に面した海港を持ち、タイ南部における中核都市の一つとして発展しています。2004年には、アンダマン海に面する都市クラビーからスラートターニーを結ぶ国道44号線が開通しました。これにより、インド洋から来た貨物船がマラッカ海峡を経由せずにクラビー港で貨物を降ろし、国道44号線を通ってスラートターニー港で積み替えるという、海運の短縮ルートが確立されました。この計画は、タイ政府が南部地域の経済振興を促進するための重要な施策です。

また、スラートターニーはチャイヤー郡やパンガン島、サムイ島といった県内の観光地への重要な中継地点でもあり、鉄道駅、バスターミナル、スラートターニー空港、アジアハイウェイ2号線などの交通インフラが整備されています。

行政区分

郡内には11のタムボン（地区）が存在し、さらにその下に59の村（ムーバーン）があります。また、以下のテーサバーン（自治体）が設置されています。

テーサバーンナコーン・スラートターニー: タムボン・タラート、タムボン・バーンクン全域、およびタムボン・クローンチャナーク、バーンチャナ、バーンバイマーイの一部
テーサバーンタムボン・ワットプラドゥー: タムボン・ワットプラドゥーの一部

郡内には、上記の他に9つのタムボン行政体が設置されています。

脚注

外部リンク

amphoe.com

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