ライアー (クイーンの曲)

「ライアー」（Liar）は、イギリスのロックバンド、クイーンの楽曲です。1970年にリードボーカルのフレディ・マーキュリーによって作詞作曲され、当初は「Lover」というタイトルでした。この曲は、1973年にリリースされたクイーンのデビューアルバム『戦慄の王女』に収録されており、特にドラムとカウベルにかけられたフランジャーエフェクトが印象的です。

1974年2月には、アメリカではエレクトラ・レコード、タイではRoyal Soundレーベルからシングルカットされました。シングル版では、冒頭部分が大幅にカットされています。B面には「ドゥーイング・オール・ライト」(Doing All Right)が収録されました。ミュージックビデオでは、ステージでこの曲を演奏するバンドの様子が使用されています。

EMI Music Publishingから発行された楽譜によると、この曲はクイーンの楽曲の中でハモンドオルガンを使用した数少ない曲の一つです。他のハモンドオルガン使用曲には「ナウ・アイム・ヒア」や「アンダー・プレッシャー」があります。

この曲は、バンドのクレジットに関する問題を提起しました。ブライアン・メイは、バンド全体で作り上げた曲の作詞・作曲者を誰にするかという疑問を呈しました。最終的に、マーキュリーは作詞者、または曲のアイデアを最初に思いついた人がクレジットされるべきだと結論づけました。この慣習は、アルバム『ザ・ミラクル』まで続きました。

ミュージックビデオ

「ライアー」のミュージックビデオは1972年に撮影されましたが、公開されたのはアルバムリリース直後の1973年でした。

ライブパフォーマンス

バンドの初期、「ライアー」はコンサートの定番曲であり、10分を超える演奏となることもありました。1977年のNews of the World Tourでは演奏頻度が減少し、北米公演では「ラヴ・オブ・マイ・ライフ」の前に演奏されることがありましたが、ヨーロッパ公演では半々程度でした。1978年のJazz Tourでは、セットリストから完全に外されました。1979年のCrazy Tourでは時折演奏されましたが、1980年のThe Game Tourでは再びセットリストから外されました。1982年のHot Space Tourのヨーロッパ公演では数回、北米公演でも一度演奏された記録がありますが、セットリストには記載されていません。1984年のThe Works Tourでは、全公演で演奏されましたが、3分以下に短縮されたバージョンでした。1986年のMagic Tourでは、「ティア・イット・アップ」のイントロの一部として演奏されました。

この曲には、ジョン・ディーコンのベースソロが含まれており、ライブでは実質的に唯一のソロパートとなっています。

担当

フレディ・マーキュリー – リードボーカル、バッキングボーカル、ハモンドオルガン
ブライアン・メイ – アコースティックギター、エレクトリックギター、バッキングボーカル
ロジャー・テイラー – ドラム、タンバリン、カウベル、バッキングボーカル
ジョン・ディーコン – ベースギター

トラックリスト

7インチシングル（Royal Sound TKR 157）

1. ライアー（シングル版） - Liar (Mercury)– 3:03
2. ドゥーイング・オール・ライト - Doing All Right (May,Staffell)– 4:09

7インチシングル（エレクトラ E-45884）

1. ライアー - Liar (Mercury)
2. ライアー - Liar

収録アルバム

戦慄の王女 （1973）
アット・ザ・ビーブ （1989）
ライヴ・アット・ザ・レインボー'74 （2014）
オデオン座の夜〜ハマースミス1975'' （2015）
オン・エア〜BBC セッションズ （2016）

カバー

コメディヘビーメタルバンドBad Newsは、冒頭のリフと曲の構成の一部を「Hey,Hey,Bad News」で使用しました。

ノート

外部リンク
Official music video - YouTube
クイーン公式ウェブサイト（歌詞）
「ライアー」at Queenpedia
Allmusicでの「ライアー」ソングレビュー

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