三条公定

三条公定（さんじょう きみさだ）

三条公定は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて活躍した公卿です。内大臣・藤原実宗の長男として生まれました。官位は最終的に従二位・権中納言にまで昇進しています。本名は実経（さねつね）と言います。

経歴

以下は『公卿補任』に記載されている彼の経歴です。

仁安2年（1167年）：5歳で叙爵。
寿永元年12月（1183年1月）：従五位上に昇叙。
寿永2年（1183年）：侍従に任官。
文治3年（1187年）：阿波介を兼任。
文治4年（1188年）：正五位下に昇叙。
建久5年（1194年）：左近衛少将と蔵人を兼任。
建久6年（1195年）：遠江介を兼任。左少弁に任官。
建久8年（1197年）：従四位下に叙される。
建久9年12月（1199年1月）：左中弁に転任。
正治元年（1199年）：従四位上、修理左宮城使を兼任。
正治3年（1201年）：正四位下に昇叙。
建仁元年（1201年）：右大弁と蔵人頭を兼任。
建仁2年（1202年）：阿波権守を兼任。参議に任ぜられる。
建仁3年（1203年）：従三位に昇叙。
建永元年（1206年）：備前権守、左大弁、勘解由次官を兼任。正三位に昇叙されるも、子の実基が妖言に関与したとして佐渡国に配流となる。
建暦元年（1211年）：帰京し、民部卿を務める。
建暦2年（1212年）：参議に復する。
建保4年（1216年）：従二位・権中納言に至る。
建保6年（1218年）：出家。

公定は幼少の頃から順調に昇進を重ね、様々な官職を歴任しました。しかし、晩年には息子が事件に関与し、苦難も経験しています。

系譜

父：藤原実宗（内大臣）
母：藤原教良の娘
妻：藤原成親の娘

男子：藤原実持（1189年 - 1256年）
生母不明の子女
男子：藤原実基
男子：藤原実俊
男子：実暁
男子：実算

三条公定は、多くの子供たちに恵まれました。特に、藤原実持は公定の後を継ぎ、鎌倉時代に活躍しました。しかし、実基は不運な事件に巻き込まれ、父である公定の晩年に影を落としました。

三条公定は、平安時代末期から鎌倉時代初期という激動の時代を生きた公卿の一人です。彼の生涯は、当時の社会情勢や貴族社会の様子を垣間見ることができる貴重な資料と言えるでしょう。

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