中井徳太郎

中井徳太郎氏は、1962年4月25日に生まれました。1981年に開成高等学校を卒業後、東京大学文科一類に入学。1985年に東京大学法学部を卒業し、大蔵省に入省しました。大臣官房調査企画課に配属された後、理財局国債課企画係長心得、大阪国税局豊岡税務署長、銀行局総務課長補佐などを歴任しました。1992年からは外務省に出向し、在エジプト日本国大使館で二等書記官、一等書記官として勤務しました。

1996年に大蔵省に帰任後は、大臣官房付、主計局給与課長補佐、主計局主査（農林水産係）などを務めました。1999年から2000年までは富山県庁に出向し、生活環境部長などを務めました。2002年には財務省大臣官房文書課広報室長に就任し、2004年からは東京大学医科学研究所教授を務めました。

2009年には財務省理財局計画官、2010年には主計局主計官を歴任し、東日本大震災発生後、環境省に異動しました。環境省では、総合環境政策局総務課長、大臣官房会計課長、大臣官房秘書課長、大臣官房審議官、大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長などを歴任し、2017年には総合環境政策統括官に就任しました。

2020年7月には環境事務次官に就任しました。次官就任以前から、炭素税推進派として導入の必要性を積極的に訴えており、事務次官就任会見でも炭素税導入の必要性に言及しました。この発言は、憲法84条の租税法律主義違反ではないかとして批判も受けました。2022年7月に環境事務次官を辞職した後、同年9月には日本製鉄顧問に、2023年4月には三菱商事サステナビリティアドバイザリーコミッティーメンバーに就任しました。

2023年7月にはジャニーズ事務所社外取締役に、同年8月には一般財団法人「三千年の未来会議」を設立し初代代表理事に就任、同年10月にはパーセフォニ戦略アドバイザーに就任するなど、環境問題だけでなく、多岐にわたる分野で活躍しています。

中井氏の同期には、可部哲生国税庁長官、藤井健志内閣官房副長官補、矢野康治財務事務次官、岡村健司財務官、小部春美元財務総合政策研究所副所長、中島淳一金融庁長官、森田宗男金融国際審議官、岡本直之国土交通省政策統括官、中尾睦内閣官房TPP等政府対策本部国内調整統括官、野島透元財務省九州財務局長、岸本浩国立印刷局理事長、川嶋真造幣局理事長、田中秀明明治大学教授などがいます。

中井氏は、環境問題への強い意識を持ち、炭素税導入の必要性を訴えるなど、日本の環境政策に大きな影響を与えてきた人物です。また、官僚としての経験だけでなく、大学教授や民間企業での経験も活かし、幅広い分野で活躍しています。

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