仲野信市

仲野信市：プロレス人生と佐川急便のセールスドライバー人生

仲野信市（なかのしんいち）は、1963年3月14日生まれの日本のプロレスラーです。神奈川県横浜市保土ケ谷区出身で、身長185cm、体重110kgの堂々たる体格を持ちます。

プロレスラーとしての華麗なるキャリア

日大藤沢高校時代は野球部に所属していましたが、新日本プロレスの道場見学をきっかけに、山本小鉄に誘われ1980年3月1日にプロレスラーとしてデビュー。デビュー戦は、大田区体育館で行われた斎藤弘幸戦でした。

デビュー当初からハツラツとしたファイトスタイルで注目を集め、若手ながら蔵前国技館での第一試合に高田伸彦との対戦が頻繁に組まれるほどの実力者でした。しかし、肩の脱臼癖に悩まされ、一時離脱を余儀なくされます。この離脱期間中に、後に第二の人生を歩むことになる佐川急便との繋がりが生まれます。

復帰後も、ジョージ高野、前田日明、平田淳二、ヒロ斎藤といったそうそうたるメンバーと共に、当時の新日本プロレスを盛り上げました。1984年には、長州力と共にジャパンプロレスの一員として全日本プロレスに移籍。長州が新日本プロレスに戻った後も、全日本プロレスに残って活躍を続けました。

ジャパンプロレスの中心選手として頭角を現し、谷津嘉章と共に実力をつけ、1987年にはジャンボ鶴田との対戦で、ドロップキックが鶴田の怒りを買ってしまい、激しい反撃を受け、前歯を失うほどの重傷を負うという出来事もありました。

シングルマッチでは、渕正信との好勝負を展開し、1989年にはジャーマン・スープレックス・ホールドで渕を破り、第7代世界ジュニアヘビー級王座を獲得しました。ジャイアント馬場率いる「決起軍」の一員としても活躍し、2代目タイガーマスク（三沢光晴）とのタッグマッチも頻繁に組まれました。

しかし、1990年頃からは精彩を欠き始め、1990年7月2日には谷津嘉章と共にSWSに移籍。将軍KYワカマツが道場主を務める「道場「檄」」で活動しましたが、1992年には、SWS内部の確執をきっかけに谷津と共に引退を表明しました。SWS引退試合は、観客からの激しい野次やブーイングに見舞われ、涙を流しながら試合をするという苦い経験をしました。

その後、PWCの発起人として名を連ねますが、実際には参戦せず、1993年には谷津が旗揚げしたSPWFで復帰。その後、レッスル夢ファクトリーに移籍し、WARにも出場、天龍源一郎と因縁の対決を果たしました。1998年にはフリーランスとなり、2001年に無我で引退。

佐川急便での第二の人生

プロレスラー引退後は、「日本一のセールスドライバーを目指します」との言葉を残し、佐川急便でサラリーマン生活を始めました。しかし、プロレス界との縁は完全に断ち切られたわけではなく、2014年には信州プロレスで1日限りの復帰を果たし、2016年には全日本プロレスにも参戦。2021年には大田区総合体育館で、往年のライバルである渕正信らとの対戦も実現しました。

得意技とタイトル歴

仲野信市の得意技はジャーマン・スープレックス、ドラゴン・スープレックス、ノーザンライト・スープレックス、フィッシャーマンズ・スープレックス、ドロップキック、腕ひしぎ逆十字固めなどです。柔道経験を生かした技も得意としていました。

タイトル歴としては、WWCジュニアヘビー級王座、全日本プロレスの世界ジュニアヘビー級王座（第7代）、アジアタッグ王座などを獲得しています。

プロレス界への貢献

仲野信市は、新日本プロレス全盛期からプロレス界の激動期を生き抜き、数々の団体を渡り歩きました。その経験は、後進の育成にも役立っています。様々な団体で活躍し、多くのファンを魅了した仲野信市のプロレス人生は、これからも語り継がれることでしょう。 現在も、プロレス界に貢献する活動は、さまざまな形で続けられていると言えるでしょう。

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