佐藤幸彦

佐藤幸彦の野球人生

佐藤幸彦（さとう ゆきひこ）は、1968年4月16日生まれ、千葉県千葉市花見川区出身の元プロ野球選手です。外野手として活躍し、現在は千葉ロッテマリーンズの寮長を務めています。

プロ入り前

小学生時代はテニス選手として活躍し、海外留学経験も持つ異色の経歴の持ち主です。その後、拓大紅陵高校に進学し、野球を始めました。同級生には後にプロ野球選手となる飯田哲也がおり、2学年先輩には小川博文、2学年後輩には和田孝志と高橋憲幸がいました。特に和田とは、後にプロでもチームメイトとなっています。高校時代は、1986年に春夏連続で甲子園に出場を果たしました。

プロ野球選手として

1986年のドラフト会議で、ロッテオリオンズから4位指名を受け入団しました。高卒1年目の1987年に一軍デビューを飾り、イースタン・リーグでは打率.303、11本塁打と、その才能の片鱗を見せつけました。1989年には一軍初安打を記録しています。

プロ入り当初は三塁手としてプレーし、初芝清とポジションを争っていましたが、1992年に初芝がレギュラー三塁手として定着すると、左翼手や指名打者としての出場が増えました。1993年には、1試合4犠打の日本プロ野球タイ記録を樹立しています。

90年代前半は準レギュラーとしての出場が多かったものの、徐々に出場機会は減少しました。しかし、1998年には大村巌との併用ながら108試合に出場し、打率.320、8本塁打、41打点と、少ない打席数ながらも高い打率と長打力を発揮し、チームに貢献しました。同年8月後半からは、5番打者として起用されることもありました。2001年にも、大塚明との併用ではあったものの、自己最多となる73試合に先発出場し、シーズン序盤には4番打者を務めるなど、チームからの信頼も厚かったです。

また、1999年から2003年の5年間では、二軍で490打数182安打、打率.371、33本塁打と圧倒的な成績を残しており、一軍と二軍での実力の差を見せつけました。

「右の代打」として長く活躍したことから、左投手の攻略を得意とし、「左キラー」として知られていました。特に相手先発が左投手の際には、スタメンに起用されることが多く、左投手のボールを引っ張って長打にするなど、勝負強さも持ち合わせていました。

2004年に現役を引退。9月21日の対西武戦での引退試合では、同年齢で同じく引退試合を迎えた潮崎哲也からライトフライを放ち、現役生活に別れを告げました。18年間連続で背番号57を背負い続けたことは、上田浩明（西武）と並ぶ記録です。

引退後

引退後は、ロッテのフロントに転身し、編成部に所属していました。2016年からはファームディレクター兼チーフ調査担当、2019年からは千葉ロッテマリーンズ寮長に就任し、チームの育成に尽力しています。2009年のシーズンには、ロッテと読売ジャイアンツの若手選手で構成された連合チーム「シリウス」で、ロッテ浦和球場開催分の監督を務めました。

記録

初出場：1987年7月13日、対近鉄バファローズ14回戦（藤井寺球場）、9回表に芦岡俊明の代打で出場
初先発出場：1989年4月9日、対西武ライオンズ1回戦（西武ライオンズ球場）、7番・三塁手として先発出場
初安打・初打点：1989年4月16日、対近鉄バファローズ3回戦（川崎球場）、1回裏に石本貴昭から適時二塁打
初本塁打：1992年7月4日、対近鉄バファローズ14回戦（川崎球場）、5回裏に高村祐からソロ
初盗塁：1996年5月9日、対西武ライオンズ7回戦（西武ライオンズ球場）、4回表に二盗（投手：渡辺久信、捕手：伊東勤）

背番号

57 （1987年 - 2004年）

関連項目

千葉県出身の人物一覧
千葉ロッテマリーンズの選手一覧

外部リンク

* 個人年度別成績 佐藤幸彦 - NPB.jp 日本野球機構

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