出羽嵐大輔

出羽嵐 大輔

出羽嵐 大輔（でわあらし だいすけ、1970年7月28日 - 2010年3月30日）は、長崎県対馬市に生まれた大相撲力士で、本名は須川 清（すがわ きよし）です。彼は出羽海部屋に所属し、身長184cm、体重186kgの体格を持ち、得意技は突きと押し、また右四つからの寄り技を操りました。彼の最高位は、西前頭14枚目に達した1998年7月場所です。

来歴

長崎県立対馬高等学校在学中は柔道部に所属し、様々な進路の選択肢の中で、同じ県出身の力士・両国に出会い、卒業後には出羽海部屋に入門することとなります。1989年3月場所で初めて土俵に上がり、腰の重さを活かした押し相撲で確実に番付を上げていきました。幕下で活動していた時期に、師匠の実兄から「出羽嵐」の四股名を受け継ぎました。

彼は幕下上位で少々苦しい時期を過ごしましたが、1996年7月場所で十両に昇進しました。途中、立合いからの突き押し技術が磨かれ、1998年7月には新入幕を果たしました。一度は十両に降格しましたが、1999年1月場所で再入幕を果たしました。

しかし、期待が高まる中、場所中に蜂窩織炎を患い途中休場を余儀なくされ、復帰後も星が上がらず再び十両に陥落しました。その後、糖尿病を発症し、彼の相撲は次第に精彩を欠いたものとなり、2000年5月には幕下に降下しました。幕下でも以前のような押し相撲ができず、2000年11月場所には東幕下44枚目に位置しながら4勝3敗での勝ち越しを果たし、残念ながらその後引退を決めました。

引退後の人生

引退後は、大阪で板前としての修業を行い、岐阜の居酒屋での修業も予定していましたが、その店が閉店したため、出羽嵐は両国改め中立親方の勧めに応じ、2001年5月から中立部屋のマネージャーとして活動を始めました。彼は、進路が決まるまでは暫定的な業務と考えられていましたが、次第に本格的に部屋の運営に携わるようになります。

しかしながら、2009年10月に健康を損ない、マネージャーの職を辞し療養生活に入ることとなります。残念ながら、2010年3月30日に心筋梗塞により39歳という若さでこの世を去りました。

映画出演

出羽嵐は、2005年に公開されたロブ・マーシャル監督の映画『SAYURI』に出演し、相撲レスラー役を演じました。この映画では、彼の弟子でもあった舞の海と対戦するシーンが描かれています。

主な成績と改名

通算成績は326勝321敗27休、勝率は0.504であり、現役在位71場所の中で幕内には2場所在位しました。また、彼は三段目優勝と序二段優勝をそれぞれ1回ずつ獲得しています。四股名も何度か改名しており、初めは須川 清、次に対馬灘 清、最終的に出羽嵐 大輔として知られるようになりました。

長崎県での出身地紹介では、実際の上県町ではなく対馬市が用いられていましたが、出羽嵐の活躍は多くの人々に影響を与え、彼の名前は今もなお語り継がれています。

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