南都鏡神社

南都鏡神社

南都鏡神社は、奈良県奈良市高畑町に位置する神社で、旧社格は村社です。この神社の特徴は、藤原広嗣公を祭神として祀っていることです。

歴史

神社の創建は、天平から天平神護年間（729年 - 767年）に遡ります。頭塔の近くにあった清水寺（現在の福智院）に、玄昉の弟子である報恩が肥前国唐津から鏡神社を勧請したのが始まりとされています。その後、大同元年（806年）に藤原広嗣の屋敷跡とされる現在地に移転し、新薬師寺の鎮守社となりました。代々、春日大社の社殿が下賜されてきたという由緒があります。

現在の本殿は、延享3年（1746年）に春日大社の本殿・第三殿を譲り受け、移築されたものです。この建物は一間社春日造の建築様式で、奈良市の指定文化財となっています。

明治時代に入ると、神仏分離によって新薬師寺から独立し、村社となりました。その後、神饌幣帛料供進社に指定されています。

祭神

南都鏡神社の主な祭神は以下の通りです。

天照皇大神
藤原広嗣公
地主神

境内

境内には、本殿のほかに以下の施設があります。

本殿：奈良市指定有形文化財。延享3年（1746年）に春日大社の本殿・第三殿を移築したもの。
拝殿
天神社：祭神は火雷天神。
祖霊社
社務所

境外社

比賣神社：祭神は十市皇女、脇座に市寸嶋比売命。摂社。鳥居から東に10mほどの場所に位置し、古くからあった比賣塚に1981年（昭和56年）に社が建立されました。
赤穂神社：祭神は天児屋根命、比賣神。別社。
天満宮：祭神は菅原道真公、市寸嶋姫命。別社赤穂神社内にあります。

文化財

奈良市指定有形文化財
本殿

現地情報

所在地：奈良県奈良市高畑町486

交通アクセス

近鉄奈良駅から奈良交通バス「中循環」で「破石町」下車、東へ徒歩10分
JR奈良駅から奈良交通バス「市内循環」または「中循環」で「破石町」下車、東へ徒歩10分

参考文献

奈良県史編集委員会 編『奈良県史 5 神社』名著出版、1989年。

関連項目

新薬師寺
比賣神社 (奈良市)
春日移し

外部リンク

* 南都鏡神社（公式サイト）

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