善光寺駅

善光寺駅

善光寺駅（ぜんこうじえき）は、山梨県甲府市善光寺一丁目に位置する、東海旅客鉄道（JR東海）身延線の駅です。甲斐善光寺の最寄り駅として、地域の方々や参拝客に利用されています。

駅の特徴

通常は普通列車のみが停車しますが、甲斐善光寺の参詣者が多い時期には、特急「ふじかわ」が臨時停車することがあります。駅は単式ホーム1面1線を有する地上駅で、かつては駅員が配置されていましたが、現在は無人駅となっています。

駅舎は過去に火災で焼失し、現在は屋根付きの階段とホーム上の小さな待合所があるのみです。トイレも撤去されたため、駅構内にはありません。そのため、イベント開催時などには、列車内で事前にトイレを済ませるようにアナウンスされることがあります。

南甲府駅が管理しており、線路はカーブを描きながら築堤の上を走っています。ホームは線路の北側にあり、列車4両分の長さです。身延線が中央本線から分かれる地点に近いため、両路線の列車がお互いに見えます。ホームから外へは、階段か坂道で築堤を下ります。駅の周りの土手には、桜や紫陽花が植えられています。

歴史

当駅の開業前には、中央本線に2ヶ月間だけ仮停車場が開設されたことがありました。その後、1928年に富士身延鉄道の善光寺停留場として開業し、1938年に国有化されて善光寺駅に昇格しました。貨物の取り扱いも開始されましたが、1960年に廃止。1983年には無人駅となりました。1987年の国鉄分割民営化に伴い、JR東海の駅となり、2025年秋にはICカード「TOICA」の利用が可能になる予定です。

年表

1917年（大正6年）
4月5日：鉄道院中央本線石和 - 甲府間に甲斐善光寺仮停車場が開設。
6月4日：甲斐善光寺仮停車場廃止。
1928年（昭和3年）3月30日：市川大門 - 甲府間開通時に、富士身延鉄道の善光寺停留場として開設。
1938年（昭和13年）10月1日：鉄道省（国鉄の前身）が借上げ。同時に善光寺駅に昇格し、貨物取扱開始。
1941年（昭和16年）5月1日：国有化、鉄道省身延線の駅となる。
1960年（昭和35年）11月1日：貨物取扱廃止。
1983年（昭和58年）4月10日：無人駅化。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化に伴い、JR東海の駅となる。
2025年（令和7年）秋：ICカード「TOICA」の利用が可能となる（予定）。

駅周辺

駅を出ると、身延方面の列車はすぐに国道411号（甲州街道）を鉄橋で渡ります。駅は国道から少し入った場所にあり、位置が分かりにくいため、鉄橋には「善光寺駅」と書かれた看板が掲げられています。ホームからは、鍵形に曲がった甲州街道（城東通り）が見えます。これは、城下町の道作りの基本とされるものです。

国道を左に100メートルほど進むと、甲斐善光寺への参道があります。参道は住宅が立ち並ぶ中、昔の面影を残しています。参道へ向かう途中、中央本線のガード下には地蔵が祀られており、ガード下地蔵と呼ばれています。参道を500メートルほど進むと甲斐善光寺に到着します。甲斐善光寺へは、中央本線酒折駅からも近いですが、当駅からの方が道が分かりやすいとされています。

駅周辺には、山梨県道109号善光寺線、甲府市立里垣小学校、甲府市立善誘館小学校、甲府市立東中学校、山梨県立甲府東高等学校、山梨学院中学高等学校、山梨学院小学校、城東病院、甲府東光寺郵便局、甲府善光寺郵便局、山梨県地場産業センター（かいてらす）などがあります。また、酒折駅は東へ700メートルほどの場所に位置しています。

バス路線

駅近くの国道411号上には、一般路線バスと中央高速バスのバス停があります。山梨交通の一般路線バスは「善光寺入口」、富士急バスの一般路線バスと中央高速バスは「善光寺」という停留所名で運行しています。

主なバス路線

山梨交通（敷島営業所）
90：御所循環
91：山梨英和大学
98：石和温泉駅 / 甲府駅
90・98：敷島営業所
富士急バス（本社営業所、甲府営業所）
K2：富士山駅 / 甲府駅
山梨交通・富士急バス・京王バス
中央高速バス甲府線：バスタ新宿（南口）

隣の駅

東海旅客鉄道（JR東海）

身延線：南甲府駅 - 善光寺駅 - 金手駅

利用状況

1日平均乗車人員については、詳細なデータは割愛します。

脚注

参考文献：
石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』（初版）JTB、1998年10月1日。ISBN 978-4-533-02980-6。

関連項目

日本の[[鉄道駅一覧]]

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