堀利孟

堀利孟（ほり としたけ）

堀利孟は、生年は不明ながら、明治6年（1873年）9月24日に没した、江戸時代末期から明治時代初期にかけての人物です。徳川幕府の旗本である堀家に生まれ、幕臣として、そして明治維新後は官吏として活躍しました。

生涯

父は堀利煕で、通称は小四郎。孟太郎、宮内、伊賀守、下野守といった別名も持っていました。

文久元年（1861年）6月2日に中奥小姓に任じられ、幕臣としてのキャリアをスタートさせます。文久2年（1862年）7月4日には、祖父である堀利堅の隠居に伴い家督を継承しました。同年12月6日には目付・外国掛に任命され、外交にも関わるようになります。文久3年（1863年）1月23日には浪士取扱掛、6月22日には西丸新番頭、9月28日には神奈川奉行と、要職を歴任しました。

元治元年（1864年）5月25日には軍艦奉行に就任し、幕府の海軍力強化に貢献しました。同年6月29日には大坂町奉行となりますが、7月19日には辞任しています。短期間での辞任理由は定かではありません。

同年8月18日には槍奉行、12月27日には小普請組支配、慶応元年（1865年）閏5月1日には作事奉行、慶応2年（1866年）7月には大[[目付]]、10月7日には再び作事奉行と、幕府内で様々な役職を経験しました。慶応4年（1868年）4月25日には大[[目付]]次席留守居並、閏4月12日には留守居となり、幕府の終焉を見届けることとなります。

明治維新後、明治元年（1868年）に静岡藩が成立すると、十勝開業方頭として北海道の開拓に従事しました。これは、幕臣としての経験を買われ、新政府の下で新たな役割を担ったことを示しています。明治5年（1872年）2月14日には印旛県七等出仕となり、同年5月17日には同県権参事に昇進しました。地方官吏として、新しい時代を生きることとなります。

人物

堀利孟は、幕末の激動期に幕臣として様々な役職を経験し、明治維新後には北海道開拓や県官吏として活躍しました。その経歴は、時代の変化に対応しながら、それぞれの立場で職務を全うした人物像を浮かび上がらせます。

参考文献

樋口雄彦「学制期諸県に及んだ静岡藩小学校の影響」（『国立歴史民俗博物館研究報告』第167集、2012年）
竹内誠編『徳川幕臣人名辞典』（東京堂出版、2010年）
* 安岡昭男編『幕末維新大人名事典』（新人物往来社、2010年）

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