大島支庁 (鹿児島県)

大島支庁について

大島支庁は、鹿児島県が地方自治法に基づき設置している出先機関であり、奄美群島全域を管轄しています。支庁舎は奄美市名瀬永田町に所在し、奄美大島南部、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島には出先機関が置かれています。

歴史

1885年、太政官達によって鹿児島県金久支庁として設置されたのが始まりです。その後、「大島島庁」への改称を経て「大島支庁」となりました。太平洋戦争終戦後、北緯30度以南の地域がアメリカ合衆国の統治下に入ったことにより、1946年にはアメリカ軍政府の監督下で「大島支庁」が設置されました。この時期、大島支庁は臨時北部南西諸島政庁、奄美群島政府、琉球政府奄美地方庁と組織を変えながら、地域の行政を担いました。1953年の日本復帰に伴い、現在の鹿児島県大島支庁となり、現在に至ります。

2007年には組織改編が行われ、県庁本庁の部と同格の組織として独立しました。発足当初から権限が強く、県庁並みの事務を行うことができるとされています。支庁長は、企画部出先時代から本庁の部長と同格（部長級）の役職です。

また、同じ建物内には大島教育事務所も入所しており、県教育庁関係の事務も行っています。

第二次世界大戦まで

1885年：大島郡役所が廃止され、金久村に金久支庁が設置されました。同時に、大隅諸島を管轄する種子島出張所が北種子村に置かれました。
1886年：金久支庁が大島島庁に改称され、島庁長が島司となりました。
1889年：種子島出張所が廃止され、熊毛郡と馭謨郡を管轄する種子島郡役所が設置されました。
1897年：川辺十島が大島郡に編入され、十島村となりました。
1908年：島嶼町村制が施行され、1920年の島嶼指定解除まで継続しました。
1926年：郡制が廃止され、大島島庁が大島支庁に改称され、島司が支庁長となりました。

アメリカ合衆国統治下

1946年2月2日：トカラ列島以南がアメリカ施政権下となり、十島村が分断されました。
1946年3月16日：アメリカ軍政府の命令により、大島支庁がアメリカ軍政府の監督下に入りました。
1946年10月3日：大島支庁が臨時北部南西諸島政庁に改称されました。
1950年8月4日：臨時北部南西諸島政庁が奄美群島政府に改変されました。
1951年4月1日：琉球臨時中央政府が設立されました。
1952年2月10日：トカラ列島が日本に復帰し、十島村が分立しました。
1952年4月1日：琉球政府が設立され、奄美群島政府が廃止、琉球政府奄美地方庁が設立されました。

本土復帰以降

1953年12月25日：奄美群島が日本に復帰し、大島支庁が再設置されました。
1973年4月1日：大島郡三島村と十島村が鹿児島郡に移り、大島支庁の管轄から離れました。
2007年4月1日：出先機関再編により、県庁本庁の部と同格の組織として独立しました。

所在地

大島支庁本庁舎：奄美市名瀬永田町
大島支庁瀬戸内庁舎：瀬戸内町古仁屋船津
大島支庁喜界庁舎：喜界町赤連
大島支庁徳之島庁舎：徳之島町亀津
大島支庁徳之島第二庁舎：徳之島町亀津
大島支庁沖永良部庁舎：和泊町手々知名
大島支庁与論庁舎：与論町茶花

管轄地域

大島支庁：奄美市、龍郷町、大和村
瀬戸内事務所：宇検村、瀬戸内町
喜界事務所：喜界町
徳之島事務所：徳之島町、天城町、伊仙町
沖永良部事務所：和泊町、知名町、与論町

組織

大島支庁は、支庁長をトップに、総務企画部、保健福祉環境部、農林水産部、建設部などの組織で構成されています。各出先機関には、それぞれの地域に合わせた事務所が設置されています。また、県教育庁関係の事務を行う大島教育事務所も設置されています。

詳細な組織については以下をご確認ください。

支庁長
総務企画部
総務企画課
県税課
大島消費生活相談所
保健福祉環境部
健康企画課
地域保健福祉課
農林水産部
農政普及課
農村整備課
林務水産課
建設部
建設課

各事務所

瀬戸内事務所
喜界事務所
徳之島事務所
沖永良部事務所

関連情報

鹿児島県
臨時北部南西諸島政庁
群島 (沖縄)
琉球政府
地方庁 (琉球政府)

外部リンク

鹿児島県大島支庁公式サイト
* 鹿児島県公式サイト

大島支庁は、奄美群島の地域行政を担う重要な役割を果たしています。歴史的な背景を踏まえ、その役割や組織について理解を深めることが大切です。

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