大理ペー族自治州

大理ペー族自治州の概要

大理ペー族自治州は、雲南省中西部に位置する自治州です。この地域は多民族共存の地であり、漢族が全人口の約半数を占める一方で、ペー族を含む他の少数民族も多く存在しています。自治州の首府は大理市であり、訪れる人々に自然の美しさと豊かな文化を提供しています。

歴史

大理の歴史は古く、前漢の元封年間（前110年 - 前105年）にまで遡ります。この時期に大理地区に雲南の四つの県が設置され、益州郡の管轄下に置かれました。その後、南詔や大理国が栄え、都城は大理に置かれました。しかし元代になると雲南の中心が昆明に移り、大理は大理路に名称が変更されました。明・清代には大理府として知られるようになり、1956年11月22日に大理ペー族自治州が設立されました。

行政区画

大理ペー族自治州は、以下の行政区画を持っています。1つの県級市と8つの県、そして3つの自治県を管轄しています。具体的には、県級市として大理市があり、県は祥雲県、賓川県、弥渡県、永平県、雲竜県、洱源県、剣川県、鶴慶県が存在します。また、自治県には漾濞イ族自治県、南澗イ族自治県、巍山イ族回族自治県が含まれます。

年表

大理の行政区画の変遷は複雑ですが、1949年10月1日に中華人民共和国雲南省大理専区が成立し、14の県が発足しました。その後、1956年には大理ペー族自治州が成立し、県と自治県が編成されました。以降も様々な自治県や県の設立や合併が行われ、時を経て現在の形になりました。例えば、1961年には南澗県が新たに設立され、1983年には大理市が設立されるなどの変遷がありました。

地理

大理ペー族自治州は、地形的に非常に多様です。東側は楚雄イ族自治州、南側は普洱市、臨滄市、西側は保山市、怒江リス族自治州、北側は麗江市に接しています。自治州の中心地である大理市は、昆明市から数百キロメートルの距離に位置し、自然環境に恵まれています。ここには金沙江、メコン川、怒江、紅河といった大きな河川が流れています。また、洱海という内陸淡水湖があり、その美しさから「高原の真珠」と称されており、国家級の風景名勝区にも指定されています。

交通

大理ペー族自治州へのアクセスは多様です。空の玄関口として大理空港があり、国内外のフライトが発着しています。鉄道については、中国国家鉄路集団が運営する大麗線や楚大線、大瑞線、大臨線があります。道路交通も整備されており、高速道路や国道が州内を通っています。杭瑞高速道路、大麗高速道路、上鶴高速道路、大永高速道路などが利用可能です。

大理ペー族自治州は、多民族が共存し、豊かな自然と歴史が融合した地域であり、その魅力は多岐にわたります。観光や文化体験を求める訪問者にとって、理想的な行き先となっています。

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