甘木鉄道

甘木鉄道株式会社

甘木鉄道株式会社（あまぎてつどう）は、福岡県朝倉市に本社を置き、佐賀県三養基郡基山町から福岡県朝倉市甘木までの地区で鉄道路線を運営している第三セクター方式の鉄道会社です。旧日本国有[[鉄道]]（国鉄）特定地方交通線である甘木線を引き継いでおり、地元自治体や企業からの出資を受けて設立されています。

概要

甘木鉄道は、旧国鉄甘木線が第1次特定地方交通線に指定され、廃止の危機に直面したことから設立されました。当時、福岡市と甘木市（現・朝倉市）を結ぶ交通手段は、西鉄甘木線やバス路線が存在していたため、福岡県は鉄道の存続に消極的でした。しかし、地元の甘木市や三輪町の住民たちの強い要望により、第三セクター方式で甘木線が存続することとなりました。そのため、福岡県は出資をせず、経営安定基金だけを提供しました。また、佐賀県は一切の関与を持っていません。

設立以来、甘木鉄道は福岡都市圏に近い地域で、増便対策や接続の改善などに取り組んできた結果、他の第三セクター鉄道と比べて経常利益が出る優良な経営を実現してきました。しかし、2006年7月に発生した豪雨による影響で鉄橋の被害があったため、一部区間が5か月間不通になり、旅客数が減少しました。また、原油価格の高騰も影響し、以後は赤字決算が続いています。それでも、赤字額は比較的少なく、経営状態は良好です。なお、甘木線ではSUGOCAやnimocaといったICカードは利用できません。

歴史

甘木鉄道は1985年7月11日に設立され、1986年4月1日に国鉄甘木線を承継し、正式に運行を開始しました。2014年3月16日には、西太刀洗駅前の踏切で、AR300形のAR303が2tのトラックと衝突するという事故が発生し、発足以来初めての事故となりました。

路線

甘木線は基山駅から甘木駅までの13.7kmの区間を運行しています。

車両

甘木鉄道の車両は、転換開業以降、軽快気動車が主に使用されています。開業当初はバス用部品を多用した「レールバス」として知られる富士重工業製のLE-Carが導入されていました。現在でも車内放送などで「レールバス」という呼称が使われていますが、当初のLE-Carはすでに代替されています。

現行の車両は全8両で、各車両は異なる塗装が施されています。

• - AR300形（AR301 - AR307）
• - AR400形（AR401、宝くじ号）

過去には次の車両も在籍していましたが、ほとんどが解体されています。

• - AR100形（AR101 - AR106）

- うち1両は保存されています。

• - AR200形（AR201）

- 廃車後、ミャンマーへ輸出されました。

関連項目

• - 朝倉軌道

- 戦前に存在した軽便[[鉄道]]で、甘木線開業に伴い廃止されました。甘木線存続の際には朝倉軌道の廃止を後悔しないようにと主張する声もありました。

このように、甘木鉄道は地域に密着した鉄道サービスを提供し、住民のニーズに応える企業としてその役割を果たしています。

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