小木港

小木港（おぎこう）

小木港は、新潟県佐渡市、佐渡島の南端に位置する重要な港湾です。新潟県が港湾管理者であり、佐渡島においては両津港と並び、港湾法上の重要港湾に指定されています。

概要

小木港は、旧小木町の中心部にある北地区・南地区と、そこから北東へ約2km離れた旧羽茂町にある羽茂地区の3つの地区から構成されています。小木側の地区は、佐渡汽船のフェリー航路が就航しており、力屋観光汽船が観光船の運航拠点として利用しています。一方、羽茂地区は砂、砂利、石材、セメントなどの建設資材を取り扱う物流港として整備が進められています。

2015年度のデータでは、発着数は664隻、総トン数は2,949,759トン、利用客数は163,070人に達しています。

小木地区周辺は地形的な制約から市街地が狭く、1980年代に埋め立てによる宅地造成が行われました。旧市街地には1904年の大火後に建てられた建造物が多く残っており、2024年8月には13.3haの区域が「小木町」地区として国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。

歴史

小木港は江戸時代、佐渡金山で産出された金銀の輸送や、西廻り航路の風待ち港として栄え、佐渡の主要な玄関口として発展しました。明治時代以降は両津港が主要な玄関口となりました。港は城山を挟んで西側の「内ノ澗」と東側の「外ノ澗」に分かれた天然の良港であり、前者は現在の漁港、後者は現在の商港として利用されています。

羽茂港は明治時代から佐渡味噌の生産地として栄えてきました。

沿革

1604年（慶長9年）：小木代官として原土佐守宗男が派遣され、元小木（現在の小木港の西方）から現在の小木へ港湾機能と人々が移転。内ノ澗に沿って計画的な町並みが築かれました。
1614年（慶長19年）：幕府直轄港となります。
1672年（寛文12年）：西廻り航路が開設され、寄港地となります。
1974年（昭和49年）：直江津港、両津港に続く県内3港目の重要港湾に指定されました。
1985年（昭和60年）：RC造4階建ての旅客ターミナルビルが完成しました。
1993年（平成5年）：フェリーの大型化に対応した新フェリー埠頭が供用開始されました。
1998年（平成10年）：羽茂港が合併され、小木港羽茂地区となりました。
2015年（平成27年）4月25日：小木直江津航路に高速フェリー「あかね」が就航しました。
2020年（令和2年）11月15日：高速フェリー「あかね」が小木直江津航路での最終運航を迎えました。翌2021年～2022年はジェットフォイル「ぎんが」が就航しました。
2023年（令和5年）4月29日：小木直江津航路にカーフェリー「こがね丸」が就航しました。

航路

佐渡汽船

小木直江津航路
直江津港 - 小木港
2023年4月より、カーフェリー「こがね丸」が1日2往復就航しています。冬期は運休となります。
2021年～2022年はカーフェリー運航がなかったため、ジェットフォイルにて運航されていました。

力屋観光汽船

2007年に導入された64人乗り高速船「あかしあ」を用いて、寺泊港や柏崎港、能登半島の飯田港などとの間にチャーター便が運航されることがありました。

日本海観光フェリー

名鉄グループの日本海観光フェリーが能登半島の七尾港、和倉港、飯田港と当港の間でフェリーを運航していましたが、1978年に廃止となりました。

交通アクセス

新潟交通佐渡の「小木港佐渡汽船」バス停がターミナル前にあり、佐和田BS方面と結ぶ小木線・赤泊線、宿根木線が発着します。
ターミナルから徒歩約2分の南佐渡観光案内所ではレンタサイクルの貸出しが行われています。
ターミナル内や周辺にはレンタカー店もあります。

脚注

参考文献

『港湾統計（年報）』国土交通省、2016年。

関連項目

日本の港湾一覧#新潟県
小木町 (新潟県)
小木海岸
宿根木
両津港
佐渡島
佐渡汽船
七尾港
飯田港

外部リンク

小木港（重要港湾） 新潟県佐渡地域振興局 地域整備部
小木港ターミナルガイド - 佐渡汽船
小木家
佐渡島への交通アクセス - 佐渡市公式観光情報サイト さど観光ナビ
今日の佐渡 佐渡各地のライブ映像：小木港 佐渡市
CRUISE PORT GUIDE OF JAPAN：小木港 国土交通省

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