少女 (雑誌)

『少女』は、光文社が1949年2月に創刊し、1963年3月まで発行していた月刊の少女向け雑誌です。創刊当初から多くの少女たちの支持を集め、人気を博しました。

特筆すべきは、漫画家・倉金章介による人気漫画『あんみつ姫』の長期連載です。1949年5月号から1955年4月号まで、多くの読者を魅了し続けました。また、当時の人気少女タレントであった松島トモ子が、1951年から1959年までの間、表紙を飾っていたことも、雑誌の大きな魅力の一つでした。

さらに、『少女』は毎号、豪華な付録がつくことでも有名でした。おしゃれ手芸セット、お勉強カバン、お勉強下じき、クリスマスかざりなど、少女たちの心をときめかせる様々な付録が提供され、雑誌の購読を促す大きな要因となっていました。

『少女』に執筆していた作家陣も非常に豪華でした。漫画家としては、長谷川町子、手塚治虫、横山光輝、藤子不二雄、わたなべまさこ、伊東章夫、望月あきら、うしおそうじ、岡部冬彦、石森章太郎、上田とし子、永島慎二、木村光久、オオトモヨシヤス､高橋真琴などが名を連ねています。挿絵画家としては、蕗谷虹児、玉井徳太郎、高畠華宵、江川みさおなどが活躍しました。また、作家としては、西条八十、島田一男、橋田寿賀子、吉屋信子、田中澄江、若杉慧、八住利雄、サトウハチロー、木村荘十、大下宇陀児、梅崎春生、藤沢桓夫、久米正雄、藤原審爾、源氏鶏太、船山馨、大林清、北條誠、阿木翁助、中野実など、文学界を代表するそうそうたるメンバーが執筆していました。

『少女』は、漫画、挿絵、小説といった様々なコンテンツを通じて、当時の少女たちの憧れや夢を育み、少女文化の発展に大きく貢献した雑誌と言えるでしょう。休刊は惜しまれましたが、その歴史は今もなお、多くの人々に語り継がれています。

もう一度検索