岡部芳幸

競輪選手 岡部芳幸



岡部芳幸（おかべ よしゆき）は、1970年9月23日生まれ、福島県白河市出身の競輪選手です。日本競輪学校（66期生）を卒業後、日本[[競輪選手会]]福島支部に所属し、師匠は班目秀雄氏。息子である岡部怜音選手も競輪選手として活躍しています。

若手時代から頭角を現す



岡部選手は、福島県立白河実業高等学校在学中から自転車競技で実績を重ね、競輪学校に入学。1990年8月9日に西武園競輪場でデビューし、翌日には初勝利を飾りました。同年にはルーキーチャンピオンレースで優勝し、S級へと昇格を果たします。

日本選手権制覇と福島勢の躍進



S級昇格後、しばらくは伸び悩む時期もありましたが、2000年の日本選手権競輪で、最終4コーナー9番手から一気に追い込むという劇的な勝利を飾り、初の特別競輪制覇を成し遂げます。この勝利を機に、岡部選手はトップ選手への階段を駆け上がっていきました。

岡部選手の活躍は、福島県勢の競輪選手たちに大きな刺激を与えました。彼が日本選手権を制覇した後、金古将人選手が全日本選抜競輪で優勝、さらに伏見俊昭選手、佐藤慎太郎選手も特別競輪を制覇。現在の福島勢の活躍は、岡部選手が切り開いた道であると言えるでしょう。

東日本王座決定戦での圧倒的な強さ



岡部選手は、トップクラスの選手としてその地位を確立し、特に2002年に創設された東日本王座決定戦では、圧倒的な強さを見せました。第1回大会（伊東温泉競輪場）での優勝を皮切りに、翌年のいわき平競輪場でも連覇を達成。2005年（取手競輪場）には3度目の優勝を果たし、さらに他の年でも決勝3着が2回と、このレースとの相性の良さは特筆ものです。また、2005年にはふるさとダービー豊橋も制しています。

S級S班への道



2008年には寬仁親王牌で2着に入賞したことで、年間獲得賞金上位となり、S級S班の座をかけて年末まで激しい争いを繰り広げました。惜しくもS級S班入りは逃しましたが、2009年1月、S級S班選手である手島慶介選手の急逝に伴い、規定が改正され、同年5月1日よりS級S班に追加選出されました。

通算500勝達成



2023年6月18日、平塚競輪場でのレースで勝利し、通算500勝を達成しました。これはS級創設以降、女子選手を含めて49人目の記録で、デビューから32年10ヶ月9日という長い道のりでした。

競走スタイルと課題



岡部選手の全盛期の競走スタイルは、長い距離の捲りを武器としたもので、特に混戦状態での捲り追い込みは圧巻です。日本選手権競輪やふるさとダービー豊橋では、後方からの大外捲りで優勝を飾っています。

一方で、マーク技術を苦手としており、他の選手から連携分断の目標とされることもあります。先行選手の番手をうまく活用できない面が、同地区の若手選手との関係に影響を与えることもありました。近年は、この弱点を克服しようと、レースに取り組んでいます。

エピソード



福島県内には、班目、添田、谷津田の3つの師弟グループ（道場）が存在しており、岡部選手は班目道場に所属。佐藤慎太郎選手や山崎芳仁選手は添田道場に所属しているため、同じ福島県勢でありながらも、微妙な人間関係があると言われています。

過去には、レース中の連携を巡って、同県選手や北日本地区の選手と対立する場面もありました。しかし、不利な状況でも単独で上位入着を果たすことから、車券購入者からは高い評価を得ています。近年では、山崎選手や佐藤選手と連携することも増えていますが、同じ白河地区の成田和也選手とは依然として連携していません。

2008年以降は、ラインの重要性を意識するようになり、東北ラインの一番後ろを固めるレースも見られるようになりました。また、後輩の伏見俊昭選手を連れて先行する場面もあります。近年は、若手先行型の後ろを回るケースが増えたため、縦の脚力を生かした競り技術を磨いています。単騎での強さは依然として健在です。

ブログ活動



ブログを執筆する競輪選手が増える中、岡部選手は2008年4月にブログを開始する以前から、別の場所で日々の出来事を綴っていました。情報発信にも意欲的な選手と言えるでしょう。

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