島津忠将

島津忠将（しまづ ただまさ）は、戦国時代に活躍した武将であり、島津氏の家臣です。島津氏の分家である相州家の第4代当主を務めました。父は島津忠良で、兄に島津宗家を継いだ島津貴久がいます。忠将は、島津氏の中でも特に武勇に優れた人物として知られ、兄である貴久をよく補佐し、各地の戦で活躍しました。

永正17年（1520年）に、伊作家10代および相州家3代当主であった島津忠良の子として誕生しました。兄の貴久が島津宗家を継ぐと、忠将は相州家を継ぎました。彼は、島津氏の領内統一戦のほとんどに参加し、数々の武功を挙げました。

天文17年（1548年）には、大隅の肝付氏や日向の伊東氏に対する備えとして、要衝である大隅清水城（現在の鹿児島県霧島市国分清水）の城主となりました。この城は、島津氏にとって重要な拠点であり、忠将はその守りを固めました。

永禄4年（1561年）、大隅廻城の城主であった廻久元が目を患い、その息子が幼いことを知った肝付兼続が、廻城を奪いました。これに対し、主君である島津貴久は、忠将とその長男である島津義久を派遣しました。忠将は竹原山に陣を構え、戦況を見守っていましたが、突出した味方の町田久倍を救おうと自ら出陣したところ、兼続の攻撃を受けて戦死してしまいました。

忠将の死後、その知らせを聞いた兄の貴久は、自ら軍を率いて出陣し、肝付兼続を撃退しました。そして、奪われた廻城を奪還しました。忠将は、清水の楞厳寺に葬られました。また、彼が討ち取られた場所である現在の霧島市福山町福山には、供養塔が建立されています。

忠将の子である島津以久は、後に日向佐土原藩の初代藩主となり、垂水島津家の初代ともされています。ただし、忠将自身が垂水を領有したのは、子の以久の代になってからのことです。

島津忠将は、武勇に優れ、主君である島津貴久をよく補佐した武将でした。その戦死は、島津氏にとって大きな痛手でありましたが、彼の活躍は、後世に語り継がれています。

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