垂水島津家

垂水島津家の歴史

垂水島津家は、島津氏の分家の一つで、その歴史は戦国時代にまで遡ります。初代当主は、島津貴久の弟である島津忠将です。忠将は、天文17年（1548年）に本田薫親を攻略し、大隅清水の領主となりました。しかし、永禄4年（1561年）に肝付氏との戦いで戦死しました。

二代目当主となるのは、忠将の子である島津以久です。以久は、天正9年（1581年）の水俣の戦いなどで武功を挙げ、慶長4年（1599年）の所領替えによって大隅国垂水を領するようになりました。その後、以久は佐土原藩主となりますが、垂水島津家は以久の嫡子である彰久の子、久信の系統が継承しました。江戸時代を通じて、垂水1万8000石を領する薩摩藩の一門家として存続しました。他の主な一門家には、重富島津家、加治木島津家、今和泉島津家がありました。

幕末の当主である島津貴教は、薩英戦争や戊辰戦争で功績を挙げました。

明治維新後、垂水島津家は当初士族となりましたが、旧薩摩藩内での高い家格と、貴教の維新における功績が考慮され、明治33年（1900年）に、当時の当主である貴暢が男爵に叙せられました。垂水島津男爵家の邸宅は、鹿児島県鹿児島市上竜尾町にありました。

歴代当主

歴代当主は以下の通りです。

島津忠将（初代）
島津以久（2代）：島津忠将の子。佐土原島津家の祖。
島津彰久（3代）：島津以久の子。
島津久信（4代）：島津彰久の子。
島津久敏（5代）：島津久信の子。
島津忠紀（6代）：島津久敏の養子。島津本宗家家久の子。
島津久治（7代）：島津忠紀の子。
島津忠直（8代）：島津久治の養子。島津本宗家綱貴の子。
島津貴儔（9代）：島津忠直の養子。島津本宗家吉貴の子。
島津貴澄（10代）：島津貴儔の養子。島津本宗家吉貴の子。
島津貴品（11代）：島津貴澄の養子。日置島津家久統の子。
島津貴柄（12代）：島津貴品の子。
島津貴典（13代）：島津貴柄の子。
島津貴敦（14代）：島津貴典の子。
島津貴徳
島津貴暢


垂水島津家は、島津一門の中でも重要な位置を占め、その歴史は薩摩藩、そして日本の歴史においても重要な意味を持っています。

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