川黔線

川黔線について

川黔線（せんけんせん）は、中華人民共和国の重慶市と貴州省貴陽市を結ぶ、全長423.6kmの中国国鉄の鉄道路線です。中国西南地方の交通網において、重要な役割を担っています。重慶駅から小南海駅までは成渝線と線路を共有し、長江を渡って貴州省に入ります。桐梓、遵義などの主要都市を経由し、貴陽駅に至ります。

この路線の特徴として、複雑な地形を克服するために、多くのトンネルや橋梁が建設されたことが挙げられます。全線の約1割がトンネルと橋梁で占められており、その総延長はかなりの規模になります。具体的には、101本のトンネル（総延長29,352m）、14本の覆道（総延長5,642m）、125本の橋梁（総延長10.1km）が存在します。

重慶市が直轄市に昇格した後、地元では渝黔線（ゆけんせん）と呼ばれることが多くなりましたが、鉄道部（現在の中国国家鉄路集団）は川黔線の名称を維持しています。2018年には、並行する高速鉄道路線である渝貴線が開通したため、川黔線は旧線として区別されることもあります。

歴史

川黔線の建設は1956年4月に始まりました。全線開通は1965年7月8日、営業開始は同年10月1日です。

電化工事は1988年11月20日に、趕水（かんすい）～南宮山（なんきゅうざん）間で着工されました。その後、1989年10月には珞璜（らくこう）～趕水間、1990年3月1日には南宮山～貴陽間で電化工事が開始されました。電化工事は段階的に完了し、1991年12月28日に全線の電化が完成しました。

2009年12月12日には、輸送量増強のための設備工事が45日間実施されました。

駅一覧

川黔線には以下の駅があります。

重慶 - 黄沙渓 - 重慶南 - 洛中子 - 大渡口 - 茄子渓 - 伏牛渓 - 小南海 - 珞璜 - 小南埡 - 七龍星 - 民福寺 - 夏壩 - 広興 - 綦江北 - 綦江 - 転関口 - 三江 - 東升壩 - 両河口 - 鎮紫街 - 趕水北 - 趕水 - 岔灘 - 石門坎 - 木竹河 - 松坎 - 三元壩 - 蒙渡 - 太白 - 九竜塘 - 大河壩 - 新場 - 涼風埡 - 元田壩 - 桐梓 - 紅花園 - 婁山関 - 匯塘河 - 松壩 - 李家湾 - 高炉子 - 遵義北 - 遵義 - 遵義南 - 南宮山 - 南白鎮 - 閣老壩 - 艾田 - 烏江 - 董家坪 - 養竜司 - 小寨壩 - 盤脚営 - 息烽 - 陽朗 - 新蘿村 - 久長 - 扎佐 - 大関沖 - 蓬莱 - 都拉営 - 大寨 - 貴陽北 - 貴陽

接続路線

川黔線は、以下の路線と接続しています。

重慶駅：襄渝線
小南海駅：成渝線、小梨支線
三江駅：三万線
小寨壩駅：開陽線
* 貴陽駅：滬昆線（元湘黔線、貴昆線）、黔桂線

川黔線は、地域の経済発展と人々の移動を支える重要な路線であり、今後もその役割は変わらないでしょう。

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