建武 (日本)

建武元号

建武（けんむ）は、日本の元号の一つであり、大覚寺統・南朝方では元弘の後、延元の前の1334年から1336年まで、持明院統・北朝方では正慶の後、暦応の前の1334年から1338年まで使用されました。この時代には、南朝方の後醍醐天皇と北朝方の光明[[天皇]]がそれぞれ天皇として存在しました。

改元の背景

元弘3年/正慶2年（1333年）5月22日、後醍醐天皇は元弘の乱を経て鎌倉幕府を打倒しました。彼は、船上山行宮から京都に戻る途中、5月25日に持明院統の光厳[[天皇]]により擁立された元号「正慶」を無効と化し、元号の改元を宣言しました。後醍醐天皇は自身の親政を始め、元弘4年1月29日（ユリウス暦1334年3月5日）に「建武」となるように改元を命じました。

しかし、建武の新政は足利尊氏との対立により生まれた建武の乱によって数年で崩壊します。後醍醐天皇は建武3年2月29日（ユリウス暦1336年4月11日）に再び改元し、延元と名付けました。北朝方はその後も建武元号を使用し続けました。北朝方が建武5年8月28日（ユリウス暦1338年10月11日）に暦応に改元するまで、「建武」の時代が続きました。

由来

「建武」という名称は、光武帝が後漢を復興した際に用いた元号に由来しています。このように歴史的な隔たりを持ちながらも、後醍醐天皇が描いた理想を反映する元号であったとも言えるでしょう。

建武期の出来事

元年（1334年）

11月には護良親王が鎌倉に幽閉されるという出来事がありました。

2年（1335年）

6月に西園寺公宗の建武政権転覆計画が発覚し、7月には信濃国で北条時行を中心とする残党の反乱が発生しました。同月、足利直義が鎌倉を脱出する際に護良親王を殺害しました。足利尊氏は8月、建武政権から離反し、12月に箱根で新田義貞を破り京都へ向かいました。

3年（1336年）

足利尊氏が京都に入ると、後醍醐天皇は比叡山へ逃れました。そして、1月、足利方は新田義貞や楠木正成によって駆逐され、延元に改元します。足利方はその後も九州へ逃げ込むも再び上京し、光明[[天皇]]の即位と北朝の成立に繋がりました。11月に後醍醐天皇は吉野で南朝を開くことで、南北朝時代の幕が開けます。

4年（1337年）

新田義貞が拠る越前国金ヶ崎城が足利方の攻撃により落城し、北畠顕家は一時的に鎌倉を攻略しました。著名な人物たちもこの時期に命を落としました。

結論

建武元号は、南北朝時代における激動の政治状況を象徴する重要な元号であり、多くの事件と人物の歴史を刻む舞台となっています。この期間の出来事は、日本の歴史において重要な位置を占めています。

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