戸山 (新宿区)

東京都新宿区戸山の詳細情報

戸山は、新宿区のほぼ中央に位置する町名で、戸山一丁目から三丁目までが存在します。この地域は、住居表示が実施されており、住宅地、大規模団地、緑地、文教施設、医療施設などが混在する特徴的な場所です。

地理

新宿区の中心部に位置し、東は喜久井町と若松町、北東は馬場下町、北は諏訪通りを境に西早稲田、西は明治通り近くの大久保、南は大久保通りを境に新宿と若松町に接しています。町域内には、戸山ハイツという大規模団地や、徳川家の庭園跡である箱根山を中心とした都立戸山公園があります。また、東京都立戸山高等学校、学習院女子大学、早稲田大学戸山キャンパスなどの教育機関や、国立国際医療研究センター病院などの医療施設も存在します。

地価

住宅地の地価は、2024年7月1日の地価調査によると、戸山1-7-4の地点で80万円/m²となっています。

歴史

古代から江戸時代

現在の戸山2丁目と3丁目の低地は、かつて和田戸と呼ばれていました。この地には蟹川という神田川の支流が流れ、高台にある学習院女子大学付近で穴八幡宮に向かって折れていました。和田戸氏は、この地を治めていたと伝えられていますが、詳細は不明です。和田戸の台地が和田戸山と呼ばれ、それが戸山の地名の由来であると推測されています。一方、戸山1丁目付近は、戸塚村（一部は牛込村）に属していました。

1671年、徳川家光の娘である千代姫が尾張徳川家に嫁ぐ際、住民を移転させて下屋敷が作られ、戸山荘と呼ばれました。この庭園は、小石川後楽園に匹敵する名園として知られていましたが、風水害で荒廃し、幕末に焼失してしまいました。1731年には、牛込破損町が成立しました。

明治時代から現代

明治時代になると、この地域は軍用地として利用され、戸山ヶ原と呼ばれていました。陸軍の射撃場や陸軍戸山学校などが設置され、軍事施設が多く存在していました。これらの施設は、第二次世界大戦終結まで使用されました。

戦後、住宅難を解消するために東京都が都営住宅を建設し、1949年に戸山ハイツが完成しました。この団地は、都内の団地の原点とも言われています。1972年には、鉄筋コンクリートの高層住宅に建て替えられましたが、現在でも地域の中核的な存在です。

1981年に住居表示が実施されるまでは、1丁目から3丁目のほぼ全域が「戸山町」という一つの町域でした。現在でもこの名前は、町域内の店舗名やバス停名に残っています。

沿革

江戸時代 - 牛込破損町、戸山荘。
1871年 - 東京府に編入。戸山荘は武家地、牛込破損町は品川県管轄。
1872年 - 戸山荘と周辺を開墾し、牛込戸塚町となる（後に下戸塚町）。
1873年 - 区割り改正により、牛込破損町は第8大区3小区、下戸塚町は第8大区4小区に所属。
1878年 - 牛込区に所属。
1889年 - 東京市牛込区となる。
1911年 - 牛込破損町を破損町に改称。
1923年 - 破損町と下戸塚町を統合し、戸山町となる。
1929年 - 戸山脳病院で火災が発生。
1943年 - 東京都牛込区戸山町となる。
1947年 - 牛込区が四谷区、淀橋区と合併し、新宿区戸山町となる。
1949年 - 戸山ハイツが建設される。
1972年 - 戸山ハイツが鉄筋コンクリートの高層住宅に建て替えられる。
1981年 - 住居表示が実施され、戸山1丁目～3丁目の一部となる。

世帯数と人口

2023年1月1日現在、世帯数と人口は東京都によって発表されています。

学区

区立小・中学校の学区は、2018年8月時点で定められています。

交通

町域内には西早稲田駅がありますが、新大久保駅、高田馬場駅、東新宿駅、若松河田駅、東西線の早稲田駅も利用可能です。また、都営バスの路線も充実しています。

事業所

2021年の経済センサス調査によると、事業所数と従業員数が集計されています。

主な施設

東京都戸山庁舎
都営戸山ハイツ団地
戸山公園
新宿区立戸山図書館
新宿戸山郵便局
東京都立戸山高等学校
学習院女子大学
学習院女子中・高等科
早稲田大学戸山キャンパス（文学部、文化構想学部）
新宿区立西早稲田中学校（旧戸塚第一中学校）
新宿区立東戸山小学校
国立感染症研究所
国立健康・栄養研究所
国立国際医療研究センター
戸山サンライズ（全国障害者総合福祉センター）
新宿区立障害者福祉センター
ステパ新宿（ロードサイド店舗）
清源寺

かつて存在した施設

陸軍戸山学校
戸山無軌条電車営業所（都営トロリーバス関連）
国立身体障害センター
国立聴力言語障害センター
東京都心身障害者福祉センター
ギャラリー

その他

日本郵便

集配を担当する郵便局と郵便番号が定められています。

関連項目

新宿区
牛込区
* 戸山 (曖昧さ回避)

脚注

注釈と出典は、必要に応じて追記されます。

外部リンク

新宿区の公式サイトへのリンクが提供されています。

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