新羽町

新羽町（にっぱちょう）の概要

新羽町は、神奈川県横浜市港北区に位置する町名です。丁目が存在しない単独町名であり、住居表示は実施されていません。

地理

新羽町は、東端から南端にかけて鶴見川が流れる沖積平野に位置していますが、西端は多摩丘陵にかかっています。港北ニュータウンの開発以前から住宅や工場が進出し、市街地が形成されてきました。

町の中央部を南北に横浜市営地下鉄ブルーラインと宮内新横浜線が走り、交通の便が良い地域です。さらに、南北には神奈川県道13号横浜生田線、東西には神奈川県道・東京都道140号川崎町田線（緑産業道路）が通り、北西端には第三京浜道路が通過しています。

新羽町は、北は新吉田町・新吉田東、東は鶴見川を挟んで大倉山、南は北新横浜や小机町、西は都筑区の川向町・大熊町・仲町台・新栄町と隣接しています。

歴史

新羽という地名は、鎌倉時代の1290年の史料に「武州新羽郷」として初めて登場します。また、道興准后が当地に立ち寄った記録も残っています。

江戸時代には、新羽村として天領や旗本領に分割されていました。村高は時代とともに増加し、『武蔵田園簿』では1095石あまり、『旧高旧領取調帳』では1285石あまりと記録されています。年貢の他に、神奈川宿への助郷も負担していました。鶴見川の堤防をめぐり、周辺の村とたびたび騒動になったこともあったようです。

明治維新後、新羽村は周辺の村と合併して新田村となり、その大字となりました。その後、横浜市に編入され、港北区に属することになり、新羽町が設置されました。昭和38年から49年（1963年から74年）にかけて、人口が急激に増加しました。

地名の由来

新羽の地名の由来には、いくつかの説があります。

荷場（にば）説: 鶴見川を遡上して運ばれた物資を降ろす場所だったという説。杉山神社の碑文に「荷場の郷」と記されています。
北日葉（きたひば）説: 北新羽地蔵堂の半鐘に「北日葉」と刻印されていることから、この地名が使われていたという説。
新羽（にっぱ）説: 「新」は新しい開墾地、「羽」は「山の端」を意味し、鶴見川に鶴が舞っていたことに由来するという説もあります。

歴史的に「新羽」という文字が確認できる最も古い記録は、1291年の鶴岡八幡社の古文書で、「武蔵新羽郷」という記述が見られます。

沿革

江戸時代および郡区町村編制法までは、都筑郡新羽村でした。
1889年（明治22年）4月1日：町村制施行により、新羽村は吉田村および高田村と合併し、新田村大字新羽となりました。
1939年（昭和14年）4月1日：周辺町村と共に横浜市に編入され、新設された港北区に属しました。同時に、大字新羽の地域に新羽町が設置されました。
1954年（昭和29年）9月13日：土地改良事業に伴い、新羽町と新吉田町の境界が変更されました。
1966年（昭和41年）4月18日：東急バス新羽営業所が開設されました。
1969年（昭和44年）3月8日：新羽町と新吉田町の境界が変更されました。
1975年（昭和50年）11月6日：土地区画整理事業に伴い、一部が新横浜三丁目に編入されました。
1978年（昭和53年）5月29日：一部が太尾町に編入されました。
1982年（昭和57年）3月31日：土地改良事業に伴い、緑区大熊町との境界が変更されました。
1987年（昭和62年）5月6日：一部が緑区に編入されました（現在の都筑区仲町台一丁目、仲町台二丁目、仲町台三丁目、仲町台五丁目の各一部）。
1988年（昭和63年）2月29日：住居表示の実施に伴い、一部が新栄町に編入されました。
1989年（平成元年）2月27日：住居表示の実施に伴い、一部が勝田南一丁目、勝田南二丁目に編入されました。
1994年（平成6年）11月6日：行政区の再編に伴い、一部が都筑区勝田町に編入されました。
2005年（平成17年）1月31日：住居表示の実施に伴い、南部の一部から北新横浜一丁目、北新横浜二丁目が新設され、一部が太尾町に編入されました。
2009年（平成21年）：住居表示の実施に伴い、一部が大倉山七丁目に編入され、太尾町の一部が新羽町に編入されました。

世帯数と人口

2024年（令和6年）4月30日現在、横浜市発表のデータによると、新羽町の世帯数と人口は以下の通りです。

（実際の世帯数と人口は、最新のデータをご参照ください。）

学区

新羽町内の小中学校は以下の通りです。(2023年4月時点)
横浜市立新羽小学校
横浜市立新羽中学校

事業所

2021年（令和3年）の経済センサス調査によると、新羽町内の事業所数と従業員数は以下の通りです。

（実際の事業所数と従業員数は、最新のデータをご参照ください。）

交通

鉄道:
横浜市営地下鉄ブルーラインが通り、新羽駅が設置されています。北新横浜駅や新羽車両基地は北新横浜にありますが、もとは新羽町の一部でした。
路線バス:
東急バス新羽営業所があり、横浜市営バスも運行しています。
道路:
宮内新横浜線がブルーラインと並行して走り、神奈川県道13号横浜生田線と神奈川県道・東京都道140号川崎町田線が「新羽十字路」で交差しています。

施設

教育機関:
新羽幼稚園
横浜市立新羽小学校
横浜市立新羽中学校
神奈川県立新羽高等学校
その他:
西方寺
杉山神社
株式会社アルプス物流本社
綱島郵便局（郵便番号：223-0057）

警察

新羽町内の警察の管轄区域については、最新の情報を確認してください。

参考文献

『角川日本地名大辞典 14 神奈川県』角川書店、1984年。
* 横浜市町区域要覧（2016年6月）

注：この情報は2023年11月時点の情報を基に作成されています。最新の情報については、関連する公式資料をご参照ください。

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